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代理店の年末棚卸し手順と本部との突き合わせ方

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年末の棚卸しは面倒やけど、ここを飛ばすと翌年の注文が全部ずれるんやで。先に全部聞いとき。数える順番さえ決めたら、慌てへんからな。

年末の棚卸しは、数えるだけで終わらせないことが大事やで。この記事では、代理店が年末に行う棚卸しを、準備から実地の数え方、販促物とサンプルの所在確認、本部との突き合わせ、そして翌年の販売計画へのつなげ方まで、手順の順に整理します。商品在庫だけでなく、配布済みの販促物や取引先に預けたサンプルまで含めて確かめることで、帳簿と現物のずれを翌年に持ち越さない進め方を解説します。

年末の棚卸しで確かめる範囲を先に決める

最初に決めるのは、数える範囲です。代理店の手元には、販売する商品の在庫だけでなく、本部から預かった販促物、展示や説明に使うサンプル、取引先へ貸し出したり預けたりしている品物もあります。これらを同じ表で混ぜて数えると、売るための在庫なのか、配るための物なのかが分からなくなり、後で本部と確かめるときに食い違いの元になります。まずは商品、販促物、サンプルの三つに分け、それぞれ置き場所と担当を書き出しておきます。

決算との関係も意識しておきます。国税庁の決算の手引きでは、売上原価は期首の棚卸高に年間の仕入高を加え、期末の棚卸高を差し引いて計算するとされています。つまり年末の在庫数は、その年の利益の計算にも関わる数字です。販促物やサンプルは売上原価に直接関わらない場合もありますが、本部から預かった物である以上、所在と数を本部と共有しておくことが、契約上の管理としても欠かせません。範囲を決める段階で、本部へ報告する様式があるかどうかも確かめておくと、数え直しを防げます。

おっちゃん、販促物まで数える必要があるん?

あるで。本部の物やから、配った数と残りは説明できなあかん。

サンプルを取引先に預けた分はどうするん?

預け先と品名を一覧にして、年末時点の所在を確かめるんや。

置き場所の漏れも防ぎます。店舗や事務所の棚だけでなく、車両の中、倉庫の奥、展示用の什器の中など、普段目に入りにくい場所も一覧に入れます。数える当日に探し回る時間を減らすために、置き場所ごとに担当を割り振り、一覧表へ品名、規格、本部から受け取ったときの数量をあらかじめ転記しておきます。当日は現物の数を書き加えるだけにしておくと、作業が速く、記入の間違いも減ります。

実地で数える手順と記録の残し方

数える日と進め方は、次の流れでそろえます。

  1. 数える日時と範囲、担当の割り振りを決め、本部への報告様式を用意します。
  2. 置き場所ごとに、品名や種類、品質、型の別に現物の数量を実地に調べます。
  3. 数えた数量を棚卸表へその場で記入し、数えた人と確かめた人を記録します。
  4. 破損している物、古くなって配れない販促物、戻っていないサンプルを分けて記録します。
  5. 配布済みの販促物は、配布先と配布した数量を記録と照らして残数を確かめます。
  6. 取引先に預けたサンプルは、預け先へ所在と状態を問い合わせて記録します。
  7. 棚卸表と元のメモなどの原始記録を一緒に保管します。

国税庁の手引きでも、棚卸しは種類、品質、型などの別に数量を実地に調べることとされ、棚卸表は原始記録と一緒に保存しておくことが示されています。代理店の棚卸しでもこの考え方は同じで、後から誰が見ても、どの品物をどこで数えたかが追える記録にすることが大切です。数え間違いが起きやすいのは、同じ品名で規格が違う物や、箱の中身が減っている物です。箱は開けて中身を確かめ、規格ごとに分けて数えます。

時期の扱いにも注意します。個人事業の決算を扱う手引きでは、棚卸しは年末時点で行うものとされ、多忙でその日にできない場合は前後した日に行い、その日と年末時点との間の売上げや仕入れなどから年末時点の棚卸高を計算し、計算方法を明らかにしておく必要があるとされています。法人の事業年度末でも考え方は近く、数えた日と期末日がずれる場合は、その間の入荷と出荷を記録でつなげることが欠かせません。ずれを放置すると、本部との突き合わせで数字が合わなくなります。

帳簿と本部の記録と突き合わせる手順

数え終わったら、自社の帳簿や受払いの記録と、本部側の出荷や貸出しの記録を突き合わせます。突き合わせは、数が合うかどうかを見るだけでなく、ずれがどこで生じたかを見つける作業です。ずれの出やすい場面は決まっています。受け取ったときの数え間違い、配布した販促物の記録漏れ、サンプルを預けた先からの戻りの未記録、破損や廃棄の報告漏れです。一つずつ記録をたどり、原因が分かるものと分からないものを分けて本部へ報告します。

おっちゃん、本部の数字と合わへんかったらどうするん?

隠さへん。ずれの品目と、分かった原因を分けて報告するんや。

原因が分からへん分は、そのまま伝えたらええん?

ええ。分からんことは分からんと書く方が、後で困らへんで。

評価の扱いも、本部と自社でそろえておきます。棚卸資産の評価方法は、あらかじめ届け出ている方法で評価することとされ、届け出ていない場合は最終仕入原価法で評価すると手引きにあります。また法人向けの届出書の記載要領では、評価方法の選定は事業の種類ごと、資産の区分ごとに行うとされています。自社の届出の内容が分からないまま金額へ直す作業を進めると、後でやり直しになります。金額の計算は、数量が確定してから、経理の担当や専門家と確かめながら進めます。破損品や古くなった物についても、処分や評価の扱いを勝手に決めず、本部の規程と税務上の扱いの両方を確かめてから記録します。

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販促物とサンプルの残りを翌年へつなげる

突き合わせが終わったら、結果を翌年の販売計画へつなげます。まず見るのは、よく動いた商品と、ほとんど動かなかった商品の差です。年末に多く残った商品は、翌年の早い時期に売る計画を立てるのか、本部と返品や交換の扱いを相談するのかを分けて考えます。逆に欠品が続いた商品は、翌年の発注の時期を早める材料になります。在庫の回転の記録があれば、発注の判断を感覚だけに頼らずに済みます。

販促物も同じです。配布した数と反応を振り返ると、どの販促物が商談のきっかけになったかが見えてきます。残りが多い販促物は、翌年の配布計画を見直す材料になりますし、足りなくなった物は本部へ早めに補充を相談する材料になります。サンプルについては、預けたまま反応のない取引先と、商談が進んでいる取引先を分け、翌年の訪問計画へ反映させます。棚卸しの結果を計画へつなげることで、年末の作業が単なる数合わせで終わらなくなります。

棚卸しの後に残す記録と分担の決め方

最後に、今回の棚卸しで分かったことを記録として残します。ずれが多かった品目、数えにくかった置き場所、本部とのやり取りで時間がかかった点などを書き留めておくと、翌年の棚卸しの準備が楽になります。あわせて、日頃の受払いの記録の付け方も見直します。販促物を配るたびに配布先と数を記録する、サンプルを持ち出すときに預け先を書く、といった小さな決め事をそろえるだけで、年末の突き合わせの手間は大きく変わります。

おっちゃん、来年も同じ苦労をするんは嫌やなぁ。

せやから日々の記録や。配ったとき、預けたときに書くんやで。

分担も決めといた方がええん?

置き場所ごとに担当を決めとくと、漏れが減るで。

分担は、置き場所と品目の区分ごとに決め、数える人と確かめる人を分ける形が基本です。同じ人が数えて同じ人が確かめると、間違いに気づきにくくなります。小さな代理店で人数が限られる場合は、時間を分けて見直すだけでも効果があります。記録の保管場所も決めておき、棚卸表と原始記録、本部への報告書の写しを同じ場所へそろえます。

まとめ

代理店の年末棚卸しは、商品の数を数える作業であると同時に、本部から預かった販促物とサンプルの所在を確かめ、帳簿と現物をそろえる作業です。範囲を決める、種類や型の別に実地で数える、帳簿と本部の記録と突き合わせる、結果を翌年の販売計画へつなげる、この順で進めると、ずれの原因をたどりやすくなります。数えた日と期末がずれる場合の計算や、評価方法の扱いなど、判断に迷う点は早めに確かめることが大切です。日頃の受払いの記録をそろえておくことが、翌年の棚卸しを軽くする一番の準備になります。

棚卸資産の評価や決算での扱いなど、税務に関わる最終的な判断は、税理士や所管の税務署の窓口など、専門家や所管の窓口にご確認ください。本部との契約に関わる扱いは、契約書の内容を確認のうえ本部の担当窓口にご確認ください。

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