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商慣習の見直しを比較【2026年10月】納品期限・大括り化・延長

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いらっしゃい、先輩だよ! 10月30日は「食品ロス削減の日」で、食品を扱う会社では商慣習の見直しの話が出やすい時期なんだ。まず1個だけ、自分の会社の立場に近いものから見ていこ!

商慣習の見直しとは、食品業界で長く続いてきた取引上の慣例を見直し、まだ食べられる食品が捨てられるのを減らす取組です。農林水産省は、10月30日を「全国一斉商慣習見直しの日」と定めています。この記事では、食品メーカー・卸・小売の担当者に向けて、商慣習の見直しの代表的な3つ、納品期限の緩和・賞味期限表示の大括り化・賞味期限の延長を比べ、2026年10月26日に確認できた公的な数字を整理します。

公開日:2026年10月28日/データの基準日:2025年10月(令和7年10月時点)/確認日:2026年10月26日

ちょいエコ部
商慣習の見直し3つを比較|取組事業者377・365・393
2026年10月
データ基準 2025年10月
農林水産省の公表資料で整理(確認日 10/26)
全部を一度にやらなくてOK。自社の立場で1つ選びます
13つの取組を比べる
取組 主に取り組む側 やること
納品期限の緩和 食品小売事業者 賞味期間の3分の1以内で納品する慣例など、厳しい納品期限をゆるめる
賞味期限表示の大括り化 食品製造事業者 年月のみ表示、または日を10日単位などでまとめる
賞味期限の延長 食品製造事業者 商品の賞味期限を延ばす
2取組事業者数(2025年10月時点)
納品期限の緩和377事業者
賞味期限表示の大括り化365事業者
賞味期限の延長393事業者
農林水産省が公表した事業者の数で、業界全体の割合は資料に書かれていません。
3事業者数の移り変わり
取組 2023年10月末 2024年10月末 2025年10月
納品期限の緩和 297 339 377
賞味期限表示の大括り化 318 350 365
賞味期限の延長 269 359 393
基準日の書き方は「10月末時点」と「10月時点」があります。
4数字を読むときの注意
✔ 正確な読み方
「取組を公表した事業者の数が増えている」
✖ 決めつけない
「業界の常識になった」とは言えない(全体の割合が不明)
一覧にない事業者が、取り組んでいないとは限らない
賞味期限の延長は、平成24年度以降に実施した事業者の累計
5立場から1つ選ぶ
製造
大括り化・延長を、製造・品質管理の担当と話し合う

▶

小売
納品期限の緩和を、仕入れ・物流の担当と確認する

▶

卸・物流
取引先の取組を、取組事業者の一覧で調べる
6まとめ
10月30日は「全国一斉商慣習見直しの日」。3つのうち、自社の立場で関わる1つを選び、取引先の動きを一覧で確かめましょう。
出典:農林水産省 商慣習の見直しに取り組む食品事業者の公表ページ(令和7年10月時点)/確認日 2026年10月26日ちょいエコ部

商慣習の見直しとは?2026年10月30日に何があるのか

令和8年9月29日、農林水産省・消費者庁・環境省は、10月の食品ロス削減月間と、10月30日の食品ロス削減の日に合わせた取組を発表しました。この中で農林水産省は、10月30日を「全国一斉商慣習見直しの日」と定めていると説明しています。

あわせて農林水産省は、納品期限の緩和、賞味期限表示の大括り化、賞味期限の延長の3つに一体的に取り組む食品事業者を、農林水産省のウェブサイトで公表するとしています。

食品の分野には、たとえば「賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する」という慣例があり、3分の1ルールと呼ばれています。商慣習の見直しは、こうした慣例をゆるめたり変えたりして、行き場を失う食品を減らそうとするものです。

先輩、商慣習の見直しって、結局なにを見直すことなんですか?

取引のならわしだよ。たとえば、納品できる期限とか、賞味期限の表し方とかね。

3つとも、全部やらないとだめなんですか?

いきなり全部じゃなくて大丈夫だよ。会社の立場で、できるものからだね。

じゃあ、どれから見ればいいか、迷いそうです。

だから、この記事で3つを横に並べて比べるよ。立場ごとに見ていこう!

この記事の見方(基準日と確認日)

  • 公開日は2026年10月28日、書き手が公的なページを開いて確かめた確認日は2026年10月26日です。
  • 取組事業者の数は、農林水産省の取組事業者一覧のページに書かれている、令和7年10月時点(2025年10月時点)の件数を使います。このページの公表日は、2025年10月30日と記載されています。
  • 確認日の時点で、同じページの最新の公表分は2025年10月30日のものでした。2026年10月時点の件数は見当たりませんでした。

商慣習の見直しを比較|3つの違いは立場と狙い

商慣習の見直しの3つを、主に取り組む側・やること・狙い・取組事業者数でそろえて比べると、次の表のとおりです。取組事業者数は、農林水産省の取組事業者一覧のページにある令和7年10月時点の件数です。

取組 主に取り組む側 やること 狙い(資料の説明) 取組事業者数(令和7年10月時点)
納品期限の緩和 食品小売事業者(食品スーパーなど) 賞味期間の3分の1以内で納品する慣例など、厳しい納品期限をゆるめる 期限まで日数が残っていても納品できず、廃棄される食品を減らす 377事業者(前年から38事業者増)
賞味期限表示の大括り化 食品製造事業者 賞味期限を年月のみで表示する、または日をまとめて表示する(例:日を10日単位でそろえる) 在庫商品と納品商品の賞味期限の差をなくす 365事業者(前年から15事業者増)
賞味期限の延長 食品製造事業者 商品の賞味期限を延ばす 販売期間や賞味期間の短縮を補い、ほかの取組を進めやすくする 393事業者(前年から34事業者増)

表の数字は、いずれも農林水産省が公表した事業者の数で、2025年10月時点のものです。日本の食品事業者全体のうちの何割にあたるかは、確認したページには書かれていませんでした。

納品期限の緩和は、小売側が動かすもの

納品期限の緩和は、食品小売事業者が取り組むものです。農林水産省の資料では、いわゆる3分の1ルールのように、賞味期間の3分の1以内で小売店舗に納品する慣例があるとされています。このルールでは、期限まで日数が残っていても納品できなかった商品が行き場を失い、廃棄される可能性があると説明されています。

製造や卸の側にとっては、取引先の小売が取り組んでいるかどうかが、納品できる範囲に関わります。

賞味期限表示の大括り化は、表示を変えるもの

大括り化は、食品製造事業者が取り組むものです。賞味期限を年月のみで表示するか、日をまとめて表示します。農林水産省は例として、年月日表示のうち日を10日単位でそろえる方法を挙げています。在庫商品と納品商品の賞味期限の差を縮めるのが狙いです。

賞味期限の延長は、他の2つを進めやすくするもの

賞味期限の延長も、食品製造事業者が取り組むものです。農林水産省は、賞味期限を延ばすことで、納品期限の緩和や賞味期限の大括り化を実施しやすくなる効果が期待されると説明されています。

ここで、賞味期限そのものの意味を確認しておきます。この点は、姉妹サイトの「卵の賞味期限と表示の疑問、5つの質問で解説」でも、次のように説明しています。

賞味期限は、定められた方法で保存した場合に、期待される品質が十分に保たれると認められる期限で、期限を過ぎても品質が保たれていることがあるとされています。

出典:もぐもぐ産地ラボ「卵の賞味期限と表示の疑問、5つの質問で解説」

賞味期限は、安全性が失われる期限ではなく、品質が保たれる期限として決められています。大括り化や延長が食品ロスの話とつながるのは、この性質があるからです。

先輩、大括り化って、賞味期限をあいまいにすることですか?

ちがうよ。年月だけにしたり、日を10日単位でそろえたりして、表示の区切りを大きくするんだ。

なんで区切りを大きくすると、食品ロスが減るんですか?

在庫の商品と納品する商品で、期限の差が小さくなるからだよ。期限の差で断られる商品が減る、という考え方なんだ。

取り組む立場別の見方|製造・卸・小売で確認したいこと

3つの取組は、取り組む側が分かれています。

  • 食品製造事業者:賞味期限表示の大括り化と賞味期限の延長が、自社に関わる取組です。対象の商品を決め、製造・品質管理の担当者と話し合うところから始めます。
  • 食品小売事業者:納品期限の緩和が、自社に関わる取組です。仕入れや物流の担当者と、現在の納品の基準を確認します。

卸や物流の事業者は、取引先の製造・小売がどの取組をしているかを、取組事業者の一覧で調べるところから始められます。農林水産省の令和7年10月30日公表分の一覧は8種類あり、販売期限の緩和を実施する事業者や、てまえどりによる消費者啓発を行う事業者の一覧も含まれます。

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商慣習の見直しの数字の読み方|増えたの意味と注意点

農林水産省の公表ページから、3つの取組の事業者数の移り変わりを並べると、次のとおりです。

  • 納品期限の緩和:297事業者(2023年10月末)、339事業者(2024年10月末)、377事業者(2025年10月)
  • 賞味期限表示の大括り化:318事業者(2023年10月末)、350事業者(2024年10月末)、365事業者(2025年10月)
  • 賞味期限の延長:269事業者(2023年10月末)、359事業者(2024年10月末)、393事業者(2025年10月)

どの取組も、2023年から2025年にかけて増えています。ただし、数字を読むときは、次の点に気をつけてください。

  • 数えているのは事業者の数です。業界全体のうちの割合は、確認したページには示されていませんでした。
  • 賞味期限の延長は、商慣習検討ワーキングチームを設置した平成24年度以降に実施した商品がある事業者を、取組事業者として数えています。ある年に新しく延長した事業者だけの数ではありません。
  • 取組事業者の一覧は、公表を希望する事業者のものです。一覧にない事業者が、取り組んでいないとは限りません。
  • 基準日は、年によって「10月末時点」と「10月時点」の書き方があります。最新の数字は、農林水産省のページで確認してください。

先輩、事業者が増えているなら、もう業界の常識になったってことですか?

そこは決めつけられないんだ。数は増えているけど、業界全体の何割かは資料に書かれていないからね。

じゃあ、数字はどう使えばいいですか?

「取組を公表した事業者の数が増えている」と読むのが正確だよ。自社が動く目安にするなら、取引先の名前を調べるほうが役に立つよ。

まとめ:商慣習の見直しは立場から1つ選ぼう

商慣習の見直しの3つを比べて、分かったことをまとめます。

  • 農林水産省は10月30日を「全国一斉商慣習見直しの日」と定め、3つに一体的に取り組む食品事業者をウェブサイトで公表するとしています。
  • 納品期限の緩和は小売、賞味期限の大括り化と延長は製造が、主に取り組む側です。
  • 数字は取組を公表した事業者の数で、業界全体の割合ではありません。

商慣習の見直しは、全部を一度に始める必要はありません。自社の立場で関わる取組を1つ選び、取引先の動きを一覧で確かめるところから始めましょう。

取引条件の変更や賞味期限・期限表示の見直しは、取引先との契約、製造や品質の管理、食品表示のルールが関わります。実際に変えるときは、取引の契約については弁護士や取引先との協議、食品表示については消費者庁や保健所などの所管の窓口、取組の進め方については農林水産省の相談窓口に確認してください。最終的な判断は、専門家や所管の窓口にご確認ください。

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