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係長ですなぁ。ホームページは、作り始める前に載せる中身を社内で決めておくのが先ですよ。ここだけ見ればいいですよ、という気持ちで、準備の順番を並べてみますなぁ。
外注先に任せる前に社内で決めておくこと、それがこの記事のテーマです。建設会社のホームページは、会社概要、対応できる工事、施工事例、問い合わせ窓口といった掲載内容がそろって初めて、読んだ人が相談しやすくなります。逆に、中身が決まらないまま制作を始めると、原稿の確認が何度も往復し、公開が遅れたり、古い情報が残ったりしがちです。この記事では、載せる情報を決める順番、許可や資格の表示で気をつける点、施工事例の写真を確認する手順、更新担当と原稿確認の流れの決め方を整理します。
外注の前に、載せる内容を社内で決める理由
制作会社は、文章や写真の材料を受け取ってから形にしていきます。材料の出し方を決めるのは発注する側の仕事です。たとえば、対応エリアを町名まで書くのか市区町村までにするのか、施工事例を何件載せるのか、問い合わせは電話とフォームのどちらを主にするのか。こうした判断は、現場やお客様のことを知っている社内の人でなければ決められません。
先に決めておくと、見積りの前提もそろいます。ページ数や写真の点数が見えれば、外注先も作業量を読みやすくなり、追加の作業が発生しにくくなります。反対に、作りながら考える進め方では、その都度社内の確認待ちが発生し、担当者の負担も増えます。小さな会社ほど、最初に一枚のメモでよいので、載せる項目と担当を書き出しておくことが効いてきます。
係長、ホームページの中身って、作ってくれる会社が考えてくれるんじゃないですか?
形は作ってくれますが、載せる事実を決めるのは自社ですなぁ。
事実というと、会社概要とか工事の内容のことですか?
そうです。あと事例の写真や窓口の情報も、社内でしか分かりませんよ。
会社概要と仕事の範囲は、チェック項目でそろえる
最初にそろえるのは、会社の基本情報です。商号、所在地、代表者、設立年、連絡先といった項目は、登記や各種届出の内容と食い違わないよう、原本を見ながら書き出します。電話番号や受付時間は、実際に対応できる内容と合わせます。次に、仕事の範囲です。建設工事の種類は全部で29業種に分かれています。自社が請け負っている工事を、一般の読み手にも分かる言葉で書き直しておきます。専門の呼び名だけで並べると、初めて見る人には伝わりにくいため、建物の用途や工事の場面を添えると読みやすくなります。
外注先へ渡す前に、次の項目を確認しておきます。
- 商号・所在地・代表者名は、登記の内容と一致しているか
- 電話番号と受付時間は、実際に対応できる内容になっているか
- 対応できる工事と対応エリアは、現在の体制に合っているか
- 施工事例として紹介できる工事が何件あるか決まっているか
- 問い合わせ窓口は電話かフォームか、主にする手段が決まっているか
- 載せない情報(個人の連絡先や、取引先が特定される細かな情報など)の線引きが決まっているか
この一覧は、そのまま原稿の材料表になります。項目ごとに、誰が材料を用意し、誰が最終確認をするかを決めておくと、制作が始まってからの行き違いが減ります。
許可や資格の表示は、根拠を確認してから載せる
建設業許可を持っている会社は、その番号や許可の種類を会社概要に載せることがあります。ただし、表示する内容は許可証や通知書の写しと一字ずつ照合し、古い番号のままにしないことが大切です。建設業許可の有効期間は5年です。更新の申請は、有効期間の満了の日の30日前までにすることとされています。ホームページに許可年月日や有効期間を書く場合は、更新のたびに見直す項目として、更新担当の確認表に入れておきます。
表示そのものの注意点もあります。建設業法第40条では、建設業者は店舗や工事現場ごとに、公衆の見やすい場所へ許可に関する標識を掲げることが定められています。これは店舗や現場での掲示の決まりで、ホームページの表示とは別の話です。一方で、同法第40条の2では、許可を受けていないのに許可を受けた建設業者であると誤認されるおそれのある表示をしてはならないとされています。許可を持っていない会社が、許可があるように読める書き方をホームページですることは避ける必要があります。
また、許可の要否は工事の規模に関係します。軽微な建設工事のみを請け負う場合は許可が不要とされ、その目安は、建築一式工事以外の工事では1件の請負代金が500万円(税込み)に満たないこと、建築一式工事では1,500万円(税込み)に満たないこと、または延べ面積が150平方メートルに満たない木造住宅工事であることです。自社がどの範囲の工事を請け負うのかを正しく書くためにも、表示の文面は思い込みで作らず、許可証と法令の内容を確認してから決めます。資格についても同様で、保有者が退職していれば表示を改めるなど、現在の在籍状況に合わせます。
係長、許可の番号は前のホームページから写せばいいですか?
それは危ないですなぁ。更新で変わっていないか、写しと照合してください。
許可がない会社は、書き方に気をつける点がありますか?
許可があるように読める表示は避ける、ここが大事ですよ。
施工事例の写真は、権利と掲載の許可を確認する
施工事例は、仕事の内容が伝わりやすい反面、確認の手間がかかる部分です。写真は、誰が撮影したものかを確認します。自社の社員が撮ったものか、外の撮影者に頼んだものかで、使える範囲の確認先が変わります。発注者から預かった写真は、提供を受けた目的の範囲で使うのが基本ですので、ホームページに載せてよいかを改めて尋ねておきます。
写っている内容の確認も必要です。お客様の建物の外観や室内、表札や車のナンバー、作業中の人の顔などが写る場合は、掲載してよい範囲を発注者に確認します。工事名や所在地の書き方も、発注者と取り決めがある場合はそれに従います。確認が取れた写真だけを外注先へ渡し、確認の記録は写真のファイル名とひも付けて残しておくと、後から差し替えや削除の依頼があったときに対応しやすくなります。確認が取れていない写真は、公開を急がず、事例の文章だけで紹介する方法も検討します。
問い合わせ窓口と、更新担当・確認の流れを決める
窓口の情報は、載せて終わりではありません。フォームから届いた問い合わせを誰が受け取り、どれくらいの目安で返信するか、電話の受付時間外はどう案内するかを決めておきます。担当が一人だけだと、現場に出ている間に返信が滞ることがあるため、受け取りの代理を決めておくと安心です。個人の携帯番号や個人のメールアドレスを窓口にすると、担当交代のときに引き継ぎにくくなるため、会社で管理できる連絡先を使う形を検討します。
公開後の更新の流れも、先に決めておく項目です。会社概要の変更は、ホームページだけの問題ではありません。たとえば許可を受けた会社では、商号や所在地などの変更があった場合は30日以内に変更届を提出すること、決算の報告は毎事業年度が終わってから4か月以内に提出することが定められています。こうした届出のタイミングと合わせてホームページも直すよう、手順に組み込んでおくと、表示だけが古いまま残る事態を防ぎやすくなります。更新の依頼方法も、口頭ではなく文章で外注先へ渡す形に決め、直した内容を確認する人を一人決めておきます。
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まとめ:掲載内容・担当・確認の流れを先に決める
小さな建設会社がホームページの制作や更新を外注する前に決めておくことは、大きく3つです。1つ目は掲載内容で、会社概要、仕事の範囲、施工事例、問い合わせ窓口を、チェック項目に沿ってそろえます。2つ目は表示の根拠で、許可や資格は許可証の写しと照合し、有効期間や在籍状況に合わせて見直します。3つ目は運用の担当で、原稿の確認者、問い合わせの受け取り役、公開後の更新を依頼する流れを決めておきます。ここまで社内で固めてから外注先へ渡せば、制作の往復が減り、公開後も情報が古くならない運用につながります。
許可の表示や届出の要否など法令に関わる判断は、会社の状況によって異なります。最終的な判断は、行政書士などの専門家や、許可を受けた都道府県・地方整備局などの所管の窓口にご確認ください。