当サイトは広告を含みます。
事業承継税制のニュースが出たホー。気になる経営者さんも多いはずだホー。あわてず、公式ページの確認から一緒に始めるホー。
2026年10月、政府税制調査会の専門家会合で、事業承継税制の特例が議論されたというニュースが出ました。特例には期限があるため、「自分の会社はどうすればいいのか」と気になった経営者の方もいるのではないでしょうか。この記事では、ニュースの内容を速報として追うのではなく、中小企業の経営者がこの話をどう受け止め、何を確かめればよいかを整理します。わかるのは、ニュースで報じられた範囲、国税庁と中小企業庁の公式ページで確認する5つの項目、顧問の税理士に相談するときの準備です。個別の税額や適用の可否は、記事では判断しません。
今回のニュースで分かっていること
まず、報じられた内容を確認します。税務研究会の「税務通信」によると、政府税制調査会は10月9日、第8回EBPMに関する専門家会合を開き、事業承継税制の特例について議論しました。国税庁で非上場株式の評価の見直しの議論が続く中で、同特例の現状と課題が取り上げられ、日本税理士会連合会からも新たな提案があったと伝えられています。特例は令和9年12月末に期限が迫っています。
また、NHKニュースは、事業承継税制の効果を疑問視する意見が出たこと、そしてこの話題が税制改正の議論で焦点の1つになりそうだと報じています。
ここで押さえておきたいのは、これらはあくまで「議論の段階」の話だという点です。会議で意見が出たことと、制度が変わると決まったことは別です。どのような結論になるのか、期限がどう扱われるのかは、この時点の報道だけでは分かりません。記事でも、先行きの予想はしません。
探偵さん、「効果を疑問視する意見」と聞くと、制度がなくなるように思えて不安です。
そこは落ち着くホー。意見が出た段階と、決まった段階は別だホー。
では、私たちは何をすればいいのでしょうか。
まず今の公式の案内を読んで、自社が関係するかを確かめるホー。
経営者はこのニュースをどう受け止めるか
事業承継税制は、後継者が会社の株式を贈与や相続で受け取るときに、税の負担を猶予する仕組みです。株式を後継者に引き継ぐ時期は、会社ごとに違います。ニュースを読んで、すぐに動く会社もあれば、まだ先の話だと感じる会社もあるでしょう。受け止め方は、次の3つに分けて考えると整理しやすくなります。
すでに後継者が決まっている会社
後継者への株式の引き継ぎを具体的に考えているなら、特例の期限が近いことは、準備の順番を決める材料になります。期限は制度に定められた日付なので、議論の行方を待つのではなく、現在の公式の案内にもとづいて、いつ何を提出する必要があるかを先に確かめておくと安心です。
後継者をまだ決めていない会社
後継者が決まっていない場合でも、ニュースをきっかけに「事業承継をいつ、誰に、どう進めるか」を考え直す機会にはなります。特例を使うかどうかは、承継の時期や相手が決まってから考えることです。税制の都合だけで承継の形を決めない、という姿勢も大切です。
しばらく承継の予定がない会社
当面は予定がない会社でも、制度の期限や議論の動きを知っておくことには意味があります。ただし、ニュースの見出しだけで判断せず、顧問の税理士から情報を得ながら、必要になったときに動ける状態にしておく程度で十分です。
国税庁・中小企業庁の公式ページで確認する5項目
ここからは、経営者が公式ページで確かめたい項目を挙げます。国税庁のタックスアンサー「No.4439 非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例等(法人版事業承継税制)」と、中小企業庁の「法人版事業承継税制(特例措置)」のページに書かれている範囲です。
- 制度の種類を確かめる:国税庁のページでは、法人版事業承継税制に「特例措置」と「一般措置」の2つがあると説明されています。自社の検討がどちらの話なのかを、まず区別します。
- 特例措置の期間を確かめる:国税庁のページには、特例措置は平成30年1月1日から令和9年12月31日までの10年間の制度と書かれています。一般措置には適用期限がないとも書かれています。
- 特例承継計画の提出期限を確かめる:同じページに、特例承継計画の提出は平成30年4月1日から令和9年9月30日までとあります。ニュースにある「12月末」とは別の日付なので、混同しないようにします。
- 対象になる内容を確かめる:国税庁のページでは、特例措置は対象株数が全株式、納税猶予の割合が100パーセント、後継者は最大3人とされ、一般措置とは条件が異なります。
- 認定と報告の義務を確かめる:制度の適用には、中小企業の経営承継円滑化法に基づく認定が必要で、申請書や報告書の窓口は都道府県の担当課と案内されています。適用を受けたあとにも、報告や届出が続きます。
この5つは、どれも公式ページで日付や条件を直接読める項目です。ニュースの要約や他社の解説記事ではなく、元のページで確かめることをおすすめします。国税庁のページには「令和8年4月1日現在の法令等に基づいています」と記載されているため、読むときは、いつ時点の情報かもあわせて確認してください。
探偵さん、12月末と9月末の日付がありますが、どちらが大事ですか。
どちらも公式ページに書かれた別の期限だホー。比べて優劣をつけるものではないホー。
自社がどちらに間に合うかは、どう確かめますか。
そこは個別の事情で変わるから、税理士さんと確認するホー。
手続きの順番を押さえる
中小企業庁のページは、特例措置を受けるための認定の流れを、次のように説明しています。国税庁のページ側にあるのは、税務署での申告や届出の手続きです。窓口が2つに分かれる点が、わかりにくさのもとになりがちです。
- 認定経営革新等支援機関による指導と助言を受けて、特例承継計画を作成し、都道府県に提出します。
- 都道府県知事の認定を受けます。
- 税務申告のときに、認定書の写しなどを提出します。
認定を受けたあとの流れも、中小企業庁のページに載っています。認定の有効期間は、最初に特例を受けた贈与や相続の申告期限の翌日から5年間です。有効期間中は、年に1回、都道府県に年次報告を出します。税務署には継続届出書を出し、申告から5年以内は毎年、6年目以降は3年に1回が目安と案内されています。
なお、国税庁のページには、雇用確保の要件を満たさなかった場合に、その理由を記した報告書を都道府県知事に出して確認を受ける必要がある、という説明もあります。適用を受けたあとの管理まで含めて、制度の全体像をつかんでおくと、相談がしやすくなります。
国税庁の「法人版事業承継税制」のページには、「あらまし」のパンフレットや、継続届出書の提出についての案内が載っています。申請書や報告書の窓口は、会社の主たる事務所がある都道府県の担当課です。
PR(当サイト関連サービスへのリンク)
顧問の税理士に相談するときの準備
公式ページを読んだら、顧問の税理士に相談します。特例が自社に合うかどうかは、株式の状況、後継者の状況、会社の事業内容などで変わるため、記事では判断できません。相談の前に、次の点を整理しておくと、話が早く進みます。
- 誰に、いつごろ、株式を引き継ぐ予定か(まだ決まっていなければ、その旨)
- 株主の構成と、会社の株式の状況が分かる資料
- 国税庁で議論が続いている非上場株式の評価について、顧問の税理士がどう見ているか
- 特例承継計画の提出を考える場合、認定経営革新等支援機関の指導と助言を、誰から受けるか
- 公式ページで読んで、分からなかった点のメモ
最後の「分からなかった点のメモ」が、実は大切です。公式ページの用語は専門的で、読み飛ばしてしまうと、相談の場で質問が出てきません。あらかじめ印をつけておけば、限られた時間でも要点を確認できます。
また、ニュースにあった日本税理士会連合会の新たな提案の中身は、報道の要約からは分かりません。気になる場合は、顧問の税理士に、こうした議論の動きをどう見ているかを尋ねてみるとよいでしょう。ただし、議論の途中の内容を前提に、承継の計画を決めてしまうのは避けたいところです。
探偵さん、税理士さんには何から聞けばいいですか。
「うちは特例の対象になりそうか」を最初に聞くのがいいホー。
議論が続いている話も、聞いていいのでしょうか。
もちろんだホー。ただし、決まった話ではないと分けて聞くホー。
まとめ
政府税制調査会の専門家会合で、事業承継税制の特例が議論されました。特例は令和9年12月末に期限が迫っており、国税庁の非上場株式の評価の見直しの議論も続いています。一方で、これは議論の段階の話であり、制度がどうなるかは、この時点の報道だけでは分かりません。
経営者としてできることは、次の3つです。
- 国税庁と中小企業庁の公式ページで、制度の種類、特例措置の期間、特例承継計画の提出期限、対象の条件、認定と報告の義務を確かめる。
- 手続きの窓口が、都道府県と税務署に分かれることを知っておく。
- 顧問の税理士に、自社が対象になりそうかを相談する。分からなかった点は、メモにして持っていく。
ニュースを見て焦るより、元の資料で日付と条件を確かめる方が、次の一手を決めやすくなります。議論の動きは、今後も公式の発表や報道で確認してください。
この記事は、公式ページに書かれた範囲の一般的な情報を整理したもので、個別の税務判断を示すものではありません。特例の適用の可否や手続きの期限は、会社の状況によって変わります。最終的な判断は、顧問の税理士、所轄の税務署、都道府県の担当窓口にご確認ください。
参考にした公的資料
この記事が気に入った方は、ぜひシェアしてください。