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年末調整だけで済む?確定申告が必要な人の見分け方

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年末調整が終われば何もしなくていいのか、それとも確定申告もいるのか。そこを一緒に見分けていくホー。順番にチェックしていけば、迷いにくくなるホー。

年末調整の書類を書く時期になると、「年末調整をすれば確定申告は要らないのか」「副業の収入がある場合はどうなるのか」といった疑問が出てきます。この記事では、国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)などを確認し、会社員など給与をもらっている人が、年末調整だけで済むのか、確定申告が必要になるのか、あるいは自分から申告すると税金が戻る場合があるのかを、チェック項目の形で整理します。

年末調整と確定申告は、そもそも何が違う?

年末調整は、勤務先が毎月の給料から差し引いてきた所得税を、1年分の給与が確定する年末に精算する手続きです。国税庁の案内によると、年末調整の対象になるのは、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を年末調整を行う日までに提出している一定の人です。具体的には、1年を通じて勤務している人や、年の途中で就職して年末まで勤務している人が当てはまります。

一方、確定申告は、自分でその年の所得と税額を計算して税務署に申告する手続きです。多くの会社員は、勤務先が年末調整で精算してくれるため、確定申告をしなくても納税が完結します。国税庁のタックスアンサーでも、大部分の給与所得者は年末調整により所得税の精算が済むため、確定申告は不要と説明されています。

ただし、年末調整の対象から外れる人や、給与以外の所得がある人、控除を追加で受けたい人などは、確定申告が関係してきます。

探偵さん、年末調整をしてもらったのに、確定申告が必要なことってあるんですか?

あるホー。年末調整は勤務先が行う精算で、給与以外の所得までは把握していないからホー。

じゃあ、会社員はみんな確定申告が必要ってことですか?

そうではないホー。必要な条件が決まっているので、当てはまるかどうかを順番に見ていくホー。

確定申告が必要になる主な場合

国税庁のタックスアンサー「給与所得者で確定申告が必要な人」(令和8年4月1日現在法令等)には、確定申告が必要になる人の条件が挙げられています。会社員の方が当てはまりやすいものを中心に見ていきます。

給与の年間収入金額が2,000万円を超える人

給与の年間の収入金額が2,000万円を超える場合は、確定申告が必要とされています。年末調整の案内でも、1年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円を超える人は、年末調整の対象から除かれると説明されています。

給与が1か所で、給与以外の所得が20万円を超える人

給与を1か所から受け取っていて、その全額が源泉徴収の対象になっている場合でも、給与や退職の所得以外の所得の合計が20万円を超えるときは、確定申告が必要です。副業の収入、不動産の賃貸収入、原稿料などが、この「給与以外の所得」に入ってきます。ここで見る20万円は、売上や収入そのものではなく「所得」の合計である点に注意が必要です。

給与を2か所以上から受け取っている人

給与を2か所以上から受け取っている場合は、年末調整をされなかった給与の収入金額と、給与や退職の所得以外の所得の合計が20万円を超えると、確定申告が必要になります。国税庁のページには例外も書かれており、給与の収入金額の合計から、所得控除(雑損控除、医療費控除、寄附金控除、基礎控除を除く)の合計額を引いた金額が150万円以下で、かつ給与や退職以外の所得が20万円以下の場合は、申告は不要とされています。複数の勤務先がある人は、この計算に当てはまるかを確認しましょう。

そのほか、確認しておきたい場合

  • 同族会社の役員などで、その会社から貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
  • 災害減免法により、源泉徴収の猶予や還付を受けている人
  • 源泉徴収の義務がない者から、給与の支払を受けている人
  • 退職所得について、正規の方法で計算した税額が、源泉徴収された金額より多くなる人

なお、上場株式の配当や特定口座の譲渡益などのうち、確定申告をしないことを選んだものなどは、上の20万円の判定に含めない扱いがあります。該当しそうな人は、税務署や税理士に相談すると安心です。

見分け方のチェック項目

ここまでの内容を、自分で確かめるためのチェック項目にまとめます。当てはまる項目があれば、確定申告が必要かどうかを、税務署の案内や税理士に確認する目安になります。

  • 勤務先に、扶養控除等(異動)申告書を提出しているか(年末調整の対象になるための前提です)
  • 1年間の給与の総額が、2,000万円を超えていないか
  • 給与のほかに、副業や賃貸、原稿料などの所得があり、その所得の合計が20万円を超えていないか
  • 年の途中で勤務先が変わり、年末調整を受けていない給与がないか
  • 給与を2か所以上から受け取っていないか
  • 災害減免法による源泉徴収の猶予や還付を受けていないか
  • 同族会社の役員として、その会社から利子や賃貸料を受け取っていないか

どれにも当てはまらない場合は、年末調整で税額の精算が済むと考えられます。ただし、義務がなくても、申告をすると税金が戻る場合があります。

探偵さん、副業の20万円って、売上のことですか?

売上ではなく「所得」の合計で見るホー。収入から、かかった必要経費などを引いた後の金額で考えるホー。

所得の出し方が分からないときは、どうしたらいいですか?

自分で決めつけず、税務署の相談窓口や税理士に確認するのが近道ホー。

申告の義務がなくても、出すと税金が戻る場合

確定申告には、義務として行うものとは別に、「納め過ぎた税金を戻してもらうための申告」があります。これを還付申告といいます。国税庁のタックスアンサー「還付申告」(令和8年4月1日現在法令等)によると、確定申告書の提出義務がない人でも、源泉徴収された所得税額が年間の所得に対する所得税額より多ければ、確定申告をすることで、納め過ぎの所得税の還付を受けられます。

同ページに、還付申告の例として挙げられているのは次のものです。

  • 医療費控除(多額の医療費を支出したとき)
  • 寄附金控除(特定の寄附をしたとき)
  • 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)
  • 年の途中で退職し、年末調整を受けずに、源泉徴収された税額が納め過ぎになっているとき

国税庁の確定申告の手引きでも、給与所得者が医療費控除、寄附金控除、住宅借入金等特別控除などを受ける場合が、還付申告の例として挙げられています。住宅借入金等特別控除は、年末調整で控除を受けている場合を除くとされています。

還付申告は、確定申告の期間とは違い、期限に余裕があります。国税庁のページでは、還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間提出できるとされています。ただし、青色申告特別控除のように、法定申告期限(原則として翌年3月15日)までの提出が要件になっている特例を使う場合は、その期限までに出す必要があります。

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確定申告の時期と、年末調整を受けられないケース

確定申告が必要だと分かったら、次に気になるのは「いつ出すのか」でしょう。申告の期間については、姉妹サイトの「はじめて商店街」でも、開業した人向けの手順の中で次のように説明しています。

所得税の確定申告は、原則としてその年の翌年2月16日から3月15日までで、申告と納付の期限は原則3月15日です。

出典:はじめて商店街「個人で商いを始める手順は?開業届から最初の売上まで」

令和8年分の申告であれば、時期は2027年の春にあたります。一方、還付申告は提出できる期間が5年と長く設定されています。ただし、期限付きの特例が関わる場合は別なので、注意しましょう。

年の途中で退職した場合

国税庁のタックスアンサー「中途退職で年末調整を受けていないとき」(令和8年4月1日現在法令等)では、年の途中で退職し再就職しなかった場合は、年末調整を受けられず、所得税が納め過ぎになることがあると説明されています。その納め過ぎの税金は、退職した年の翌年になってから確定申告をすれば、還付を受けられます。同じ年のうちに再就職した場合は、新しい勤務先が前の勤務先の給与を含めて年末調整を行うため、この場合の納め過ぎは解消されます。

探偵さん、年末調整を受けられなかったら、あきらめるしかないんでしょうか?

あきらめなくていいホー。途中で退職して再就職しなかったなら、翌年に確定申告をすると還付を受けられる場合があるホー。

いつまでに出せばいいんですか?

還付申告は、翌年1月1日から5年間提出できるとされているホー。ただし、期限が決まっている特例は別だホー。

まとめ

年末調整は、多くの会社員にとって、所得税の精算を勤務先が済ませてくれる手続きです。ただし、給与の総額が2,000万円を超える人、給与以外の所得の合計が20万円を超える人、給与を2か所以上から受け取っている人などは、確定申告が必要になる場合があります。

一方で、確定申告の義務がなくても、医療費控除や寄附金控除、住宅ローン控除などを受けるための還付申告ができる場合があります。還付申告は、原則として翌年1月1日から5年間提出でき、年の途中で退職して年末調整を受けられなかった場合の納め過ぎも、この申告で見直せます。

この記事は、国税庁の公表資料にもとづく一般的な情報の整理です。個別の所得の状況、複数の勤務先の有無、控除の適用条件によって、確定申告が必要かどうかは変わります。具体的な判断や申告書の作成は、お住まいの地域を管轄する税務署、または税理士にご確認ください。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。

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