PR当サイトは広告を含みます
手順

個人で商いを始める手順は?開業届から最初の売上まで

当サイトは広告を含みます。

へいらっしゃい!商店街の会長だよ。商いを始めるときは、「どの届出を、どこへ、いつまでに」を先に押さえておくと安心なんだよ。順番に見ていこうね!

個人で商いを始めるとき、最初に気になるのは「開業届はいつ出すのか」「その後に何を準備するのか」ではないでしょうか。この記事では、国税庁の手続案内(2026年10月20日時点で確認)などをもとに、開業届と青色申告承認申請書の提出先・期限、当てはまる人だけが出す届出、帳簿づくり、初めての確定申告までを順番に整理します。期限や数字は見直されることがあるため、提出の前に最新の案内をご確認ください。

個人で商いを始める流れ:全体を7段階でつかむ

手続は、全員が必要なものと、当てはまる人だけが必要なものに分けると整理しやすくなります。大まかな流れは次のとおりです。

  1. 商いの中身を決め、許可や届出が必要な業種かどうかを確認する
  2. 「個人事業の開業・廃業等届出書」(開業届)を税務署へ出す
  3. 青色申告をしたい場合は「所得税の青色申告承認申請書」を期限内に出す
  4. 人を雇う、家族に給与を払う、消費税の登録を受けるなど、当てはまる人だけ追加の届出をする
  5. 売上と経費を記録する帳簿を準備する
  6. 最初の売上をあげ、取引を記録し、請求書や領収書を保存する
  7. 翌年に確定申告をする

開業届と青色申告承認申請書は、どちらも納税地を所轄する税務署へ出します。開業届の様式には「青色申告承認申請書を出したかどうか」を記入する欄があるため、準備ができ次第あわせて出す進め方もあります。期限の面では、開業届が「開業した年分の確定申告期限まで」と長めなのに対し、青色申告承認申請書は、開業が1月16日以後なら「開業日から2か月以内」と短くなっています。

会長、届出がたくさんあって、どこから手をつければいいのか迷います。

まずは期限の短いものを探すんだよ。開業届と比べて短いのは、青色申告承認申請書だよ。

青色申告をするかどうかを、先に考えておくんですね。

そうだよ。届出先は同じ税務署だから、準備はまとめて進めればいいんだよ。

手順1:商いの中身を決め、許可や届出の要否を確認する

日本政策金融公庫の「創業の手引」(令和8年5月)には、法令により許可、認可、登録、免許、指定、届出および認証を必要とする事業が多くあると書かれています。例として、飲食店は保健所の許可、酒類販売業は税務署の免許が必要とされ、古物商、旅行業、建設業、運送業なども挙げられています。必要かどうか分からないときは、関係窓口に問い合わせるよう案内されているため、商いの中身が固まった段階で早めに確認しましょう。

個人か法人かについては、同じ手引で、個人は創業の手続が簡単で費用もかからず、法人は設立に手間と費用がかかると整理されています。一方、個人は事業に万一のことがあると個人の全財産で弁済する責任(無限責任)を負うとも書かれています。この記事では、個人で始める場合を前提に進めます。

手順2・3:開業届と青色申告承認申請書を出す

開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)

手続の根拠は所得税法第229条です。様式には、氏名、納税地、屋号、職業のほか、開業の区分、所得の種類、開業日、事業の概要、給与等の支払の状況などを記入します。

  • 提出先:納税地を所轄する税務署長です。
  • 提出期限:国税庁の案内では、事業の開始等の事実があった日の属する年分の確定申告期限までです。土日・祝日にあたるときは翌日が期限です。
  • 提出方法:パソコンのe-Taxソフトで作成して電子申告(e-Tax)で出す方法と、書面で作成して持参または送付する方法があります。書面にマイナンバーを記載する場合は本人確認書類の提示または写しの添付が必要で、電子申告なら不要です。

なお、日本政策金融公庫の「創業の手引」には、同じ届出書の期限を「開始等の事実があった日から1か月以内」と記載している部分があり、公的な資料でも書き方が分かれています。迷ったら、開業後できるだけ早く、少なくとも1か月以内を目安に出すと安心です。税務署の総合窓口は、令和8年10月1日から全国で原則として午前9時から午後3時までの受付で、土日・祝日と年末年始(12月29日から1月3日)は執務を行っていません。

青色申告承認申請書

青色申告は、一定水準の記帳をし、その記帳に基づいて正しい申告をする方が、有利な取扱いを受けられる制度で、事前の承認が必要です。提出先は納税地を所轄する税務署長で、期限は原則として、青色申告書で申告しようとする年の3月15日までです。その年の1月16日以後に新たに事業を始めた場合は、事業開始の日から2か月以内となり、1月15日までに始めた場合はその年の3月15日までです。提出は、e-Taxソフト(WEB版)のマイページ、または書面の持参・送付で行います。

主な特典は青色申告特別控除と赤字の繰越しです。国税庁のタックスアンサー(令和8年4月1日現在法令等)では、特別控除は最高55万円で、電子帳簿保存または電子申告を行う場合は最高65万円、それ以外の青色申告者は最高10万円とされています。55万円以上の控除には、複式簿記で記帳して貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付し、期限内に提出することなどが要件です。赤字は、翌年以後3年間にわたって繰り越せます。青色申告をしない場合は白色申告ですが、白色でも記帳と帳簿書類の保存は必要です。

手順4:当てはまる人だけが出す届出

国税庁のタックスアンサー「新たに事業を始めたときの届出など」には、代表的な届出書と期限の表があります。当てはまるものだけを確認しましょう。

届出書 当てはまる場面 提出期限等
給与支払事務所等の開設届出書 従業員などに給与を支払うとき 開設した日から1か月以内
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 給与の支給人員が常時10人未満で、年2回にまとめて納付したいとき 随時
青色事業専従者給与に関する届出書 家族への給与を必要経費に入れたいとき 3月15日まで(1月16日以後の開業などは、その日から2か月以内)
消費税課税事業者選択届出書 免税事業者が課税事業者になるとき 適用を受ける課税期間の初日の前日まで(開業した課税期間は、その課税期間中)
適格請求書発行事業者の登録申請書 登録を受けようとするとき 登録希望日(提出日から15日以降)を記載して提出

消費税は、個人事業者の場合、前々年の課税売上高が1,000万円以下なら、原則として納税義務が免除されます。ただし、登録事業者である場合や、前年の1月1日から6月30日までの課税売上高が1,000万円を超える場合などは免除されません。税務署以外にも、都道府県税事務所、年金事務所、労働基準監督署などへの届出が必要な場合があると案内されています。個人事業主は国民健康保険と国民年金の適用となり、届出先は市区町村役場です。従業員を雇う場合は、提出期限が短い手続もあるため、雇う前に各窓口で確認しましょう。

手順5〜7:帳簿と書類を整え、最初の確定申告まで

事業所得などのある方は、記帳と帳簿書類の保存が必要です。記帳するのは、収入金額と、仕入れや経費について、取引の年月日、相手方の名称、金額などで、日々の合計金額のみをまとめて記載する簡易な方法でもよいとされています。ただし、所得金額が正確に計算できるよう、整然と明瞭に記録することが求められます。

保存期間は、収入金額や必要経費を記載した帳簿が7年、請求書、納品書、領収書などの書類が5年です。令和5年分の確定申告に対する修正申告等からは、売上げの帳簿を保存していなかった場合などに加算税の割合が5パーセントまたは10パーセント加重される措置もあります。

会長、帳簿って毎日細かくつけないといけませんか?

日々の合計金額をまとめて書く簡易な方法でもいいとされているんだよ。

それなら続けられそうです。ほかに気をつけることは?

整然と明瞭に書くことと、請求書や領収書を保存しておくことだよ。

そして初めての確定申告です。所得税の確定申告は、原則としてその年の翌年2月16日から3月15日までで、申告と納付の期限は原則3月15日です。国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って申告書を作成・提出できます。

PR(当サイト関連サービスへのリンク)

この分野をさらに詳しく見る

まとめ:期限を先に書き出してから動こう

  • 開業届は納税地を所轄する税務署へ。期限は開業した年分の確定申告期限までとされるが、「1か月以内」とする資料もあるため早めが目安。
  • 青色申告承認申請書は、1月16日以後の開業なら開業日から2か月以内と短い。
  • 人を雇う、家族に給与を払う、消費税の登録を受ける場合は、追加の届出と期限がある。
  • 許可が必要な業種かは、関係窓口に確認する。記帳と書類の保存は最初の売上から始める。

ここに書いた内容は、届出の種類や開業の時期によって変わる場合があります。提出する前に国税庁の最新の案内を読み、不明な点は税務署や税理士に確認してください。

この記事は一般的な情報の整理であり、個別の税務や手続の助言ではありません。開業届や青色申告、消費税の取り扱いは、個々の状況によって異なります。最終的な判断は、税理士、所轄の税務署、都道府県税事務所、年金事務所、労働基準監督署、保健所などの専門家や所管の窓口にご確認ください。

記事一覧へ