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いらっしゃいっす! 店長っす。年末のお客さん向けに「おまけを付けたい」「プレゼント企画をやりたい」って時期っすね。正直に答えるっす、景品には上限があって、企画の形ごとに決まりが違うっす!
年末商戦やセールに向けて、「購入者全員におまけ」「抽選でプレゼント」「SNSで応募」といった企画を考える方は多いでしょう。景品表示法では、同じ「プレゼント」でも企画の形によって、出せる景品の上限が変わります。この記事では、2026年10月23日時点で確認した消費者庁の資料をもとに、おまけ、抽選、共同の抽選、購入を条件としない応募を表で比べ、数え方と注意点を整理します。
| 企画の例 | 区分 | 最高額 | 総額 |
|---|---|---|---|
| 購入者全員・先着でおまけ | 総付景品 | 1,000円未満なら200円/以上は取引価額の10分の2 | 最高額のみ規制 |
| 購入者対象の抽選・クイズ | 一般懸賞 | 5,000円未満は取引価額の20倍/以上は10万円 | 売上予定総額の2% |
| 事業者が共同で行う抽選 | 共同懸賞 | 30万円 | 売上予定総額の3% |
| 購入を条件としない応募 | オープン懸賞 | 景品規制は適用されない | なし |
| 割引券・ポイント・セット販売 | 当たらない場合あり | 対象外(条件あり) | なし |
「景品」になるのはどんなとき?まず定義を確認
消費者庁の「景品規制の概要」によると、景品表示法上の「景品類」とは、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する、物品、金銭その他の経済上の利益のことです。
大切なのは「取引に付随して」という部分です。購入者に付けるおまけや、購入を条件にした抽選が典型です。購入を条件にしなくても、取引の相手方を主たる対象に行うときは、取引に付随すると運用基準は説明しています。例は、商品を買わないと応募できない場合、買うと応募用のクイズの答えやヒントが分かる場合、商品の容器包装に応募内容を書いている場合です。
この「自分の商品・サービスの取引」という前提は、表示のルールでも同じです。姉妹サイトの「環境配慮の表示で気をつけたい言葉づかい」でも、次のように説明しています。
環境省のガイドラインによると、景品表示法の対象は「自己の供給する商品又は役務の取引」に関する表示で、商品やサービスと関係のない企業の広告は対象となっていません。
景品の側も出発点は同じで、自社の取引に付随しない提供は「景品類」になりません。買った人に何かを付けるなら、まず景品に当たりうると考えて、上限を確認します。
店長、買った人にだけ付けるおまけも、景品になるんですか?
なりうるっす。買った人に付ける時点で「取引に付随」するっす。
じゃあ、上限はいくらまでなんですか?
企画の形で変わるっす。次の表で並べて比べるっす!
企画の形で上限が変わる、5つの型を比べる
景品規制は、一般懸賞、共同懸賞、総付景品の3つに分かれ、それぞれ限度額があります。オープン懸賞や値引きも並べて比べます。
| 企画の例 | 区分 | 景品の最高額 | 総額の決まり |
|---|---|---|---|
| 購入者全員に、または先着順で、おまけを付ける | 総付景品 | 取引価額が1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の10分の2 | 最高額のみ規制 |
| 購入者を対象に、抽選・クイズ・じゃんけんで賞品を出す | 一般懸賞 | 取引価額が5,000円未満なら取引価額の20倍、5,000円以上なら10万円 | 売上予定総額の2% |
| 商店街など、事業者が共同で行う抽選 | 共同懸賞 | 取引価額にかかわらず30万円 | 売上予定総額の3% |
| 購入や来店を条件とせず、ウェブなどで広く告知して応募を受ける抽選 | オープン懸賞 | 景品規制は適用されず、具体的な上限額の定めもない | なし |
| 次回使える割引券、支払いに充てるポイント、セット販売 | 景品類に当たらない場合がある | 景品規制の対象外(条件あり) | なし |
総付景品には、購入の申込順や来店の先着順で出すものも含まれます。限度額を超える過大な景品を出した場合などは、消費者庁長官が、景品の提供に関する事項を制限したり、禁止したりできます。
取引価額と総額の数え方を、仮の数字で確認
上限の計算のもとになるのが「取引価額」です。運用基準では、次のように整理されています。金額は考え方を示す仮の例です。
- 購入額に応じて景品を付ける場合は、その購入額が取引価額です。「3,000円以上のお買い上げ全員におまけ」なら、取引価額は3,000円で、10分の2の600円までです。
- 購入額を問わず購入者全員に付ける場合は、原則として取引価額を100円とみて、景品は200円までです。対象商品で通常行われる取引のうち最低の価額が100円を超えるときは、その最低の価額を取引価額にできます(最も安い商品が1,500円なら300円まで)。
- 抽選で「2,000円以上のお買い上げ」なら、取引価額2,000円の20倍で、4万円までです。「5,000円以上」なら10万円までです。
抽選には「総額」の決まりもあります。一般懸賞では、最高額に加えて、景品の総額を、期間中の対象商品の売上予定総額の2%以内に収める必要があります。仮に売上予定総額が100万円なら、賞品の合計は2万円までです。4万円相当の賞品を1つ出すと、最高額の範囲内でも総額を超えます。
景品の価額は、もらう人が通常購入するときの価格で数えます。Q&Aでは、通常そのオンラインショップで買えるものなら同サイトの販売価格でよいこと、広く市販されているものの梱包費用や送料は含めなくてよいことが示されています。
数え漏れしやすい点は3つです。抽選に外れた人への残念賞は、賞品の価額に差があるなら末等と同じ扱いで、総額に合算します。外れた人を対象にするダブルチャンスは、1回目と2回目を合算して2%以内に収めます。同じ取引に複数の企画を重ねる場合は、同じ事業者の企画なら、別々でも合算して数えます。
店長、5,000円以上なら10万円までだから、1等を豪華にしても?
最高額はそのとおりっす。でも総額の上限もあるっす。期間の売上予定の2%以内が条件っす。
両方を守らないといけないんですね。
そうっす。ダブルチャンスや残念賞も、総額に入れて数えるっす!
景品に当たらない・規制が適用されないケース
「プレゼント」に見えても、規制の対象外になる場合があります。ただし、どれも「正常な商慣習に照らして」「適当な限度」といった条件付きで、個別の確認が必要です。
- 値引き 取引通念上妥当と認められる基準に従った代金の減額は、値引きとして景品類に含まれません。次回使える割引券をもれなく渡すことも、条件に合えば対象外です(Q&A)。ただし、抽選で出す場合や、値引きと景品を選ばせる場合は、値引きと認められません。
- セット販売 「AとBをセットで○○円」と組み合わせて売っていることが明らかなら、原則として取引に付随する提供に当たりません。ただし「Bプレゼント」「Bが付いてくる」「B無料」と景品に見える出し方をすると、規制の対象です。
- 送料無料 オンラインショップで一定金額以上の購入時に送料を無料にすることは、商品の販売に必要なサービスとして適当と認められるなら、総付景品の規制の適用除外です(Q&A)。
- 見本・宣伝用の物品 小型の見本・試供品や、社名入りのカレンダー・メモ帳で適当な限度のものは、原則として総付景品の規制の適用除外です。
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SNS応募・モール・法人向けで迷いやすい点
SNSのフォローや投稿で応募する企画
Q&Aには、SNSで自社アカウントをフォローして「いいね」を押すと応募できる懸賞の例があります。フォローや「いいね」は通常、商品の購入に直ちにつながらず、景品の受け取りに来店も要らないため、他に取引につながる蓋然性が高い事情がない限り、景品規制の対象外とされています。
一方、指定のハッシュタグを付け、自社商品の画像や使用感も投稿すると当選確率が2倍になると告知した例は、商品を購入する蓋然性が高いとして取引に付随し、一般懸賞の規制の対象とされています。応募条件に、商品の購入につながる仕掛けが入っていないかが分かれ目です。
なお、事業者の表示と分かりにくい表示(ステルスマーケティング)も、2023年10月1日から景品表示法違反です。投稿を依頼する企画では別に確認が必要です。
モールの合同キャンペーン
共同懸賞なら最高額は30万円ですが、Q&Aは、オンラインモールの出店者が共同して行う懸賞は共同懸賞にできず、一般懸賞の規制の対象になるとしています。
法人のお客様へのおまけや抽選
Q&Aによると、取引に付随してくじなどで物品を出す場合は、相手が事業者でも懸賞として規制の対象です。一方、抽選によらずもれなく出す物品は、事業者向けのものは原則として景品規制が適用されません。ただし、一部の業種には例外があります。
店長、SNSで「フォローして応募」なら、いつでも大丈夫なんですか?
そうとも言い切れないっす。フォローと「いいね」だけの例は、対象外とされたっす。
条件を足すと変わるんですか?
変わるっす。商品の画像を載せると当選しやすい形だと、一般懸賞の対象になった例があるっす!
まとめ:企画を決める前の確認項目
景品は、おまけ、抽選、共同の抽選、購入を条件としない応募のどれに当たるかで、上限と総額の決まりが変わります。企画を決める前に、次の項目を一つずつ確かめてみてください。
- 購入者全員か、抽選か、購入を条件としない応募か
- 取引価額は何円か(購入額に応じるか、購入額を問わないか)
- 景品1つの価額は最高額の範囲内か。市販品は通常購入する価格で数えたか
- 抽選なら、期間中の売上予定総額の2%以内か。残念賞やダブルチャンスも合算したか
- セット販売にするなら、「プレゼント」「無料」のような景品に見える書き方をしていないか
- SNSの応募条件に、商品の購入につながる仕掛けが入っていないか
景品表示法の適用は、企画の内容や告知の方法など個別の事情で判断が分かれます。実際に企画を始める前に、消費者庁(表示対策課)の相談窓口や、景品表示法に詳しい弁護士などの専門家に、企画の内容を示してご確認ください。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。