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ちょいエコ部の先輩だよ! 忘年会シーズンの前に、幹事さんがすぐ使える「食べ残しを減らす手順」を、まず1個ずつやろ。
10月は国が定める「食品ロス削減月間」で、10月30日は「食品ロス削減の日」です。11月以降は忘年会や取引先との宴会の予定が増え、総務や幹事を任された人が「料理をたくさん残してしまった」という場面を避けたい時期でもあります。この記事では、忘年会の食べ残しを減らすために、幹事が事前と当日にできることを、消費者庁・環境省・農林水産省などの公的資料にそって手順としてまとめます。
分かることは次の3つです。①宴会の食品ロスがなぜ話題になるのか、②準備から当日までの手順、③食べきれなかったときの持ち帰りの考え方です。

忘年会の食べ残しが話題になる理由
消費者庁・農林水産省・環境省が2026年6月30日に公表した推計によると、2024年度の日本の食品ロス量は461万トンでした。前年度の464万トンより3万トン少なくなっています。内訳は、食品関連事業者から出る事業系が237万トン(前年度は231万トン)、一般家庭から出る家庭系が224万トン(前年度は233万トン)です。家庭系が減った一方で、事業系は6万トン増えています。
この数字は食品ロス全体の推計で、宴会だけの量を示したものではありません。ただし、環境省は外食、とくに宴会などの場で食品ロスが多く発生しているとして、「3010運動」などの普及に取り組むと発表してきました。消費者庁の「外食時の食べきり」のページにも、宴会では食品ロスが多く発生していると書かれています。
先輩、食品ロスって、食べ残しだけのことですか?
食べ残しも含まれるよ! 本来は食べられるのに捨てられてしまう食べものを指すんだ。
じゃあ、宴会で残った料理も食品ロスになるんですね。
そうだよ。だから幹事の準備が大事なんだ。次から手順を見ていこう!
幹事がやることの全体像(7つの手順)
宴会の食べ残し対策は、当日の呼びかけだけでは足りません。店選びと注文量、参加者の情報の集め方、当日の進め方、残ったときの対応まで、前後の流れで考えると無理がありません。消費者庁の資料に書かれている考え方をもとに、幹事の動きを7つの手順にしました。
- 店を選ぶときに、料理の量を調整してくれるかを確認する
- 参加者の好みやアレルギーを集めて、店に伝える
- 人数や年齢層に合わせて、コースや品数、量を店と相談する
- 食べきれなかった料理を持ち帰れるかを、事前に店へ聞く
- 当日の開会あいさつで、3010運動を案内する
- お開きの10分前に、食べきりを呼びかける
- 残った料理は、店と相談してから扱いを決める
手順1〜4:事前の準備で量と持ち帰りを決めておく
手順1:量を調整してくれる店を選ぶ
消費者庁の「外食時の食べきり」のページでは、外食の基本を「食べきれる分だけ注文して食べきる」こととし、料理の量を選べる店や、食品ロス削減に配慮した店を選ぶように案内しています。幹事は、予約の電話や問い合わせの段階で「人数に合わせて量を調整できますか」と聞いておくと、後の相談が進めやすくなります。
手順2:好みとアレルギーを集める
同じページには、参加者の好みやアレルギーを把握して店に相談することが、お店選びのコツとして挙げられています。出欠をとるときに、苦手な食べものやアレルギーの有無を一緒に聞いておくと、食べられない料理が出るのを防ぎやすくなります。アレルギーは健康に関わるため、聞き取った内容は店に正確に伝えてください。
手順3:人数や年齢層に合わせて量を相談する
参加者の年齢層や、食事より会話が中心になりそうかどうかで、必要な量は変わります。コース料理か、取り分ける形式かでも変わるため、店に「少なめでも足りる形にできますか」と相談しておきます。複数人で食べる場合は料理をシェアすることも、消費者庁のページで食べきりの基本として紹介されています。
手順4:持ち帰りの可否を事前に確認する
食べきれなかった料理を持ち帰れるかどうかは、店によって方針が異なります。消費者庁のページは、どうしても食べきれない場合は店と相談して持ち帰りを検討すること、事前に相談しておくことを勧めています。当日に突然お願いするより、予約のときに確認しておくほうが、店にとっても準備しやすくなります。
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手順5〜6:当日は3010運動で食べきりを呼びかける
3010運動の正式名称は「残さず食べよう!30(さんまる)・10(いちまる)運動」です。消費者庁の「外食時の食べきり」のページによると、長野県松本市から生まれて全国に広まった取組で、宴会の時間を次の3つに分けて意識します。
| 時間帯 | 意識すること |
|---|---|
| 味わいタイム | 乾杯後の30分は、できたての料理を楽しむ |
| 楽しみタイム | 料理を食べることも忘れず、全員で会話を楽しむ |
| 食べきりタイム | お開き前の10分で、もう一度料理を楽しむ。幹事が食べきりを呼びかける |
環境省の資料では、乾杯後30分間は席を立たずに料理を楽しむこと、お開き10分前には自分の席に戻って再度料理を楽しむことが、運動の内容として説明されています。
手順5:開会のあいさつで案内する
乾杯の前後に、幹事が「乾杯から30分は席で料理を楽しみましょう」と一言添えます。
手順6:お開き10分前に声をかける
お開きの10分ほど前に「自席に戻って、残りの料理を楽しみましょう」と呼びかけます。消費者庁のページでも、この食べきりタイムでは幹事が呼びかけることが示されています。
環境省は、3010運動の普及啓発用の三角柱の卓上ポップなどを作成しています。農林水産省の外食の食品ロス対策のページには、年末年始向けの3010運動の卓上ポップやポスターの名称が載っており、飲食店向けの資材は申請してダウンロードする仕組みとされています。店側に用意があるかどうかも、予約のときに聞いてみるとよいでしょう。
先輩、30分は席を立つなって、ちょっと堅苦しくないですか?
立つなと禁止するというより、まず料理を楽しむ時間にしようという考え方だよ!
お酌や名刺交換は、あとでいいんですね。
そう、最初の30分は料理を味わって、その後に会話を広げていけばいいんだ。
お開き前の10分は何をするんですか?
自席に戻って、残りの料理をもう一度楽しむ時間だよ。幹事が声をかけてね!
手順7:残った料理は店と相談して扱いを決める
準備と声かけをしても、料理が残ることはあります。消費者庁の資料では、どうしても食べきれない場合は店と相談したうえで持ち帰りを検討するとされています。その際の考え方は、消費者庁と厚生労働省が2024年12月25日に策定した「食べ残し持ち帰り促進ガイドライン」に、飲食店側と消費者側の留意点として整理されています。
持ち帰る側の留意点
- まずは食べきれる量を注文することが前提です
- 持ち帰るのは店が認めた食品に限り、原則として店が用意した容器を使います
- 持ち帰り時と持ち帰り後の管理は、基本的に消費者の責任(自己責任)とされています
- 高温の場所に置かず、寄り道せずに帰宅して速やかに食べます。気温が高い日は持ち帰りを控えます
- 食べる前に、中心部まで十分に再加熱します
- 一度手を付けた料理は本人が食べ、食物アレルギーのある人には譲りません。異味や異臭があれば食べません
店側の留意点
同じガイドラインでは、飲食店が持ち帰りに適する食品かどうかを判断することが示されています。十分に加熱された食品や、水分の少ない食品などが目安とされる一方、生ものや半生など加熱が不十分な食品は、持ち帰りを認めないことが望ましいと書かれています。幹事が「この料理は持ち帰れますか」と聞く場面では、店が持ち帰りを断ることもあると理解しておくと、気持ちよく相談できます。
先輩、残った料理は全部持ち帰れば、食品ロスはゼロですか?
そう簡単じゃないよ。店が認めた料理だけだし、食中毒のリスクもあるんだ。
持ち帰った後はどうすればいいですか?
ガイドラインでは、寄り道せず帰ってできるだけ早く食べて、中まで再加熱するよう示されているよ。
じゃあ、やっぱり最初に量を調整するのが大事なんですね。
その通り! まず食べきれる量を頼むのが基本だよ。
幹事が3010運動で忘れやすい注意点とチェックの目安
無理なく進めるために、次の点を意識しておきます。
- 食べきりは強制ではなく、声かけとして伝える
- 食が細い人や、体調・事情で食べられない人に配慮する
- アレルギーや宗教上の理由で食べられないものは、事前に店と共有する
忘年会の案内を出す時期は、食品ロス削減月間の10月から11月ごろにあたります。案内メールの末尾に「当日は3010運動にご協力ください」と一文添えておくだけでも、参加者に伝わりやすくなります。
まとめ
忘年会の食べ残しを減らす手順は、①量を調整できる店を選ぶ、②好みとアレルギーを集める、③量を店と相談する、④持ち帰りの可否を事前に聞く、⑤開会で3010運動を案内する、⑥お開き10分前に呼びかける、⑦残った料理は店と相談して扱いを決める、の7つです。
国の推計では、2024年度の食品ロス量は461万トンで、事業系は前年度より増えています。宴会は、会社の中で身近に取り組める場面の1つです。完璧を目指さず、まずは「乾杯後の30分」と「お開き前の10分」の声かけから始めてみてください。
食べ残しの持ち帰りは、食中毒などの衛生面のリスクを伴います。持ち帰りの可否や容器の扱いは店ごとに方針が異なるため、利用する飲食店に確認してください。アレルギーや健康に関わることは医療機関や保健所に、宴会費の扱いなど社内の経理・税務は税理士に、最終的な判断は各専門家や所管の窓口にご確認ください。