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準備から文化祭!委員長だよ。最低賃金が変わる秋は、新しく迎えたメンバーの時給もいっしょに点検しておこう。みんなでやろう、確認は1つずつだよ!
準備は全体像から!最低賃金が上がる秋は、人を採ったばかりの小さな会社ほど、時給が気になる時期です。この記事では、厚生労働省の公表資料(2026年10月23日時点で確認)をもとに、2026年度の改定内容と、会社が確認することを5つの質問と答えで整理します。
委員長、最低賃金って、うちみたいな小さな会社にも関係ありますか?
関係あるよ!パートやアルバイトも含めて、その都道府県で働く人が対象なんだ。
時給を新しい額に上げれば、それで終わりですか?
月給の人や手当のある人は、計算して比べないと分からないんだ。順番に見ていこう!
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| 賃金の形 | 時間額に直す方法 |
|---|---|
| 時給 | そのまま比べる |
| 日給 | 1日の所定労働時間で割る |
| 月給 | 1か月平均所定労働時間で割る |
| 出来高払制など | 総労働時間数で割る |
質問1:2026年度の最低賃金は、全国でいくら上がりましたか?
答え: 地域別最低賃金の全国加重平均額は1,177円で、前年度の1,121円から56円の引上げです。厚生労働省が2026年9月3日(令和8年9月3日)に、全都道府県で改定額が答申されたと公表しました。要点は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全国加重平均額 | 1,177円(前年度1,121円) |
| 全国加重平均の引上げ額 | 56円(昭和53年度に目安制度が始まって以降で2番目の高さ) |
| 都道府県ごとの引上げ額 | 47都道府県で54円から65円 |
| 最高額と最低額 | 最高額1,280円、最低額1,085円 |
1,177円は全国の動きを見るための平均で、実際に守る額は都道府県ごとに決まっています。発効は令和8年10月1日から12月2日までの間に順次行われる予定とされ、すでに適用されている都道府県も、これから適用される都道府県もあります。
質問2:いつから、どの額を守ればよいですか?
答え: 事業場がある都道府県の地域別最低賃金を、その都道府県の発効日から守ります。発効日は都道府県ごとに異なります。
地域別最低賃金は、各都道府県に1つずつ、全部で47件が定められています。産業や職種に関係なく、その都道府県内の事業場で働くすべての労働者と使用者に適用されます。パート、アルバイト、臨時、嘱託など、雇用形態や呼び名は関係ありません。
額と発効日は、厚生労働省の「地域別最低賃金の全国一覧」で都道府県ごとに確認できます。発効日の前は改定前の額、発効日以後は改定後の額が適用されます。
特定(産業別)最低賃金にも注意
地域別とは別に、地域別より高い金額水準が必要と認められた産業について、特定(産業別)最低賃金が定められています。令和8年4月1日現在で全国に223件あります。地域別と特定の両方が適用される労働者には、高いほうの最低賃金額以上の賃金を支払わなければなりません。
特定最低賃金は、18歳未満または65歳以上の人などには適用されず、除外の範囲は産業ごとに異なります。自社の産業に当てはまるものがないか、特定最低賃金の全国一覧で確認しましょう。
新しく雇う人も同じ
最低賃金を下回る賃金での雇用は、原則として認められていません。試用期間中だから自動的に下回ってよい、ということはありません。減額の特例は、使用者が都道府県労働局長の許可を受けることを条件に、試の使用期間中の人や軽易な業務に従事する人など、限られた人について個別に認められるものです。
新しく人を雇うときは、賃金の確認とあわせて、各種の届出の期限も関わってきます。この点は、姉妹サイトの「個人で商いを始める手順は?開業届から最初の売上まで」でも、次のように説明しています。
従業員を雇う場合は、提出期限が短い手続もあるため、雇う前に各窓口で確認しましょう。
賃金の確認も「雇う前」に済ませる項目です。求人に載せる時給や月給を決める段階で、都道府県の額と発効日を見ておくと、あとから直す手間を減らせます。
委員長、うちの県の発効日がまだ先なら、それまで今の時給のままでいいですか?
発効日の前は今の額、発効日からは新しい額が適用されるよ。
産業別の最低賃金もあるって聞きました。どっちを見ればいいですか?
両方当てはまるときは、高いほうを守る決まりだよ。
質問3:月給や日給の人は、どう計算して最低賃金と比べますか?
答え: 最低賃金の対象にならない手当などを除いた賃金を、時間額に直して比べます。月給なら、1か月平均所定労働時間で割ります。
厚生労働省の特設サイトでは、賃金の形ごとに、次のように時間額へ換算して最低賃金額と比べるとされています。
| 賃金の形 | 比べ方 |
|---|---|
| 時間給 | 時間給が最低賃金額(時間額)以上であること |
| 日給 | 日給を1日の所定労働時間で割った額が、最低賃金額(時間額)以上であること |
| 月給 | 月給を1か月平均所定労働時間で割った額が、最低賃金額(時間額)以上であること |
| 出来高払制など | 賃金の総額を、働いた総労働時間数で割った額が、最低賃金額(時間額)以上であること |
賃金を組み合わせて支払っている場合は、それぞれを時間額に換算して合計し、最低賃金額と比べます。日額で定められた特定最低賃金が適用される場合は、日給そのものを日額と比べます。
月給の計算例
同じサイトには、最低賃金が時間額1,000円の県での月給の例があります。月給の合計は220,000円で、うち通勤手当5,000円と時間外手当35,000円は対象外なので、除いた180,000円で計算します。年間所定労働日数250日、1日8時間の場合は次のとおりです。
- 180,000円×12か月÷(250日×8時間)=1,080円
- 1,080円は1,000円を上回るため、最低賃金額以上と判断できます
年間所定労働日数と1日の所定労働時間は、就業規則や雇用契約書で確認しましょう。
質問4:どの手当が、最低賃金の比較に入りますか?
答え: 毎月支払われる基本的な賃金が対象です。通勤手当、家族手当、精皆勤手当、割増賃金、賞与などは含めません。
最低賃金の対象となる賃金は、実際に支払われる賃金から、次の6つを除いたものです。
| 除くもの | 例 |
|---|---|
| 臨時に支払われる賃金 | 結婚手当 |
| 1か月を超える期間ごとに支払われる賃金 | 賞与 |
| 所定労働時間を超える労働に対する賃金 | 時間外割増賃金 |
| 所定労働日以外の労働に対する賃金 | 休日割増賃金 |
| 午後10時から午前5時までの労働に対する賃金のうち、通常の労働時間の賃金の計算額を超える部分 | 深夜割増賃金 |
| 精皆勤手当、通勤手当、家族手当 | (手当の名前そのもの) |
手当の名前ではなく、中身で仕分けることが大切です。たとえば、時間外労働の対価として毎月決まった額を支払っている手当は、表の「所定労働時間を超える労働に対する賃金」にあたるため、比べる額から除きます。この6つに当たらない手当は、時間額に換算して合計に加えます。
委員長、皆勤手当を足したら、最低賃金を超えたことになりますか?
精皆勤手当は、比べる額には入れないよ。
通勤手当や家族手当も同じですか?
その2つも同じ。手当を1つずつ見て、除く6つに当たるものを引いてから計算しよう!
質問5:下回ったとき、掲示を忘れたとき、どうなりますか?
答え: 最低賃金を下回る約束は無効になり、差額の支払いが必要です。最低賃金の周知も、使用者の義務です。
労働者と使用者が双方合意して最低賃金未満の賃金を定めても、法律により無効とされ、最低賃金額と同様の定めをしたものとみなされます。支払っていなかった場合、使用者は労働者に不足分の差額を支払う必要があります。
罰則も定められています。厚生労働省の特設サイトでは、地域別最低賃金額以上を支払わない場合は最低賃金法により50万円以下の罰金、特定最低賃金額以上を支払わない場合は労働基準法により30万円以下の罰金と案内されています。
周知の義務
使用者は、次の4点を、常時作業場の見えやすい場所に掲示するなどの方法で周知する必要があります。
- 最低賃金の適用を受ける労働者の範囲
- 最低賃金額
- 最低賃金に算入しない賃金
- 効力発生日
改定のたびに、掲示物の額と効力発生日が古いままになっていないかを確認しましょう。
引上げの負担が大きいときの相談先
賃金を引き上げる負担が大きいときは、国の支援策を調べる方法もあります。厚生労働省の特設サイトでは、業務改善助成金が、中小企業・小規模事業者の事業場内最低賃金の引上げを支援する制度として案内されています。設備投資を行い、事業場内最低賃金を一定額以上引き上げた場合に、費用の一部が助成される仕組みです。令和8年度の内容は、厚生労働省のホームページで確認してください。
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まとめ:確認の順番を決めて、改定のたびに繰り返す
2026年度は全国加重平均が56円上がり、発効日は都道府県ごとに異なります。次の順番で確認すると抜けが減ります。
- 事業場がある都道府県の額と発効日を、全国一覧で確認する
- 特定(産業別)最低賃金が当てはまる産業か確認する
- 時給、日給、月給など、賃金の形ごとに時間額へ換算する
- 手当を6つの除くものに当てはめて仕分けてから比べる
- 下回る人がいれば賃金を見直し、求人票や雇入れ時の書面の賃金欄、掲示物を新しい額に合わせる
迷ったときは、都道府県労働局の賃金課室や労働基準監督署の窓口に相談しましょう。
賃金の計算や雇用契約の見直し、助成金の申請については、社会保険労務士や、都道府県労働局の賃金課室、最寄りの労働基準監督署などにご相談ください。この記事は2026年10月23日時点で確認した公表資料にもとづく一般的な解説で、個別の事情に応じた助言ではありません。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。