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準備から文化祭!委員長です。人が増えてくると、ルールを紙にしておく大切さが分かってきます。今日は就業規則を、届出まで順番に見ていきましょう。みんなでやろう!
就業規則の作り方は、一緒に働く人が10人に近づいてくると気になるテーマです。この記事では、就業規則を作って届け出る義務が生じる人数の考え方から、書く事項、意見書のとり方、届出、周知までを、厚生労働省の資料に沿って6つの手順で整理します。2026年10月26日時点で確認した内容です。
就業規則の作り方を考え始める目安は「常時10人以上」
労働基準法は、労働者を1人でも使う事業場に適用されます。そのうえで、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に届け出る義務があるのは、「常時10人以上の労働者を使用する事業場」とされています。作成したあとで変更するときも、同じように届出が必要です。
人数は事業場ごとに数える
人数は企業全体で合算せず、営業所や店舗などの事業場ごとに数えます。就業規則も企業単位ではなく、事業場単位で作成して届け出ます。複数の事業場がある企業では、各事業場の就業規則が変更の前後とも本社と同一であれば、本社の所在地を管轄する労働基準監督署長を経由して一括で届け出ることができます。
パートも人数に入る
厚生労働省の労働条件ハンドブックでは、この人数には原則としてパートなどの非正規の労働者も含むと説明されています。正社員が数人でも、パートやアルバイトを合わせると10人に届く場合があります。数え方で迷うときは、事業場を管轄する労働基準監督署に確認してください。
10人未満でも必要なこと
10人未満の事業場でも、労働条件通知書の作成と交付は必要とされています。
人を雇う場面では、就業規則のほかにも窓口とのやり取りが増えます。この点は、姉妹サイトの「個人で商いを始める手順は?開業届から最初の売上まで」でも、次のように説明しています。
税務署以外にも、都道府県税事務所、年金事務所、労働基準監督署などへの届出が必要な場合があると案内されています。
雇う人が増えると、届出先が窓口ごとに分かれていきます。就業規則の届出先は、このうち労働基準監督署です。
委員長、うちはパートを入れても8人です。まだ関係ないですか?
今の人数なら、届出の義務の対象にはなっていない見込みだよ。ただ、数え方は事業場ごとだから、迷ったら労働基準監督署に聞いてみよう。
10人になってから慌てて作るのは、大変でしょうか?
意見を聴いたり届け出たりと段取りがあるから、流れを先に知っておくと安心だよ。
準備は何から始めればいいですか?
まずは今の働き方を書き出そう。次の章の「書く事項」が、そのままチェックリストになるよ!
就業規則に書く事項は2種類ある
就業規則に書く内容は、法律で2種類に分けられています。必ず書く「絶対的必要記載事項」と、会社で定める場合に書く「相対的必要記載事項」です。まず全体像をつかみましょう。
必ず書く事項
- 労働時間に関すること:始業・終業の時刻、休憩時間、休日、休暇、2組以上に分けて交替で働かせる場合の就業時転換に関する事項
- 賃金に関すること:賃金の決定・計算・支払の方法、賃金の締切りと支払の時期、昇給に関する事項
- 退職に関すること:解雇の事由を含む、退職に関する事項
定める場合に書く事項
- 退職手当:適用される労働者の範囲、決定・計算・支払の方法、支払の時期
- 臨時の賃金(退職手当を除く)と最低賃金額
- 食費や作業用品などを労働者に負担させる場合の、その内容
- 安全と衛生に関する事項
- 職業訓練に関する事項
- 災害補償と、業務外の傷病扶助に関する事項
- 表彰と制裁の種類・程度
- 事業場の全労働者に適用されるルール
就業規則の内容は、法令や労働協約に反してはなりません。反している場合は、所轄の労働基準監督署長が変更を命じることができるとされています。
就業規則の作成から届出までの6つの手順
ここからが、就業規則の作り方の本編です。人数の確認から周知まで、順番に進めます。
- 事業場ごとに、常時使用する労働者の数を数えます。パートなども含めて確認し、迷うときは労働基準監督署に聞きます。
- 今の働き方を書き出します。始業・終業の時刻、休憩、休日、休暇、賃金の決め方と支払日、昇給、退職や解雇の事由が、必ず書く事項にあたります。
- 就業規則の案を作ります。厚生労働省の「モデル就業規則」や、作成支援のツールを参考にできます。
- 過半数労働組合の意見、組合がなければ過半数代表者の意見を聴き、その内容を書いた意見書を作ります。
- 就業規則に「就業規則(変更)届」と意見書を添えて、所轄の労働基準監督署長に届け出ます。
- 労働者に周知し、施行日を決めます。
作成支援のツールを使う場合
厚生労働省が運営する「スタートアップ労働条件」のサイトには、モデル就業規則の規程例や作成上の注意を参考にしながら入力すると、労働基準監督署に届出ができる就業規則を作れるツールがあります。使われているモデル就業規則は令和7年12月現在のものとされています。
出力はPDFで、印刷して「就業規則(変更)届」「意見書」とともに届け出ます。電子申請もできます。
委員長、モデル就業規則をそのまま使えば完成ですか?
そのままだと、うちの働き方と合わない部分が出るかもしれないよ。
合わない部分はどう見つければいいですか?
手順2で書き出した実際の働き方と、1つずつ見比べよう。違いが見つかったら、規則か働き方のどちらかを整えるんだ。
意見書と過半数代表者の選び方
就業規則を届け出るときは、意見書を添えます。意見書は、過半数で組織する労働組合があればその組合の意見、なければ労働者の過半数を代表する者の意見を書いた書面です。
過半数代表者の2つの条件
過半数代表者は、次の2つの両方を満たす必要があるとされています。
- 労働基準法第41条第2号の、監督または管理の地位にある者ではないこと
- 就業規則の作成・変更について意見を聴かれる者を選ぶことを明らかにして、投票や挙手などの方法で選ばれたこと
意見書には、意見を述べた人の氏名を記載します。
届出の書類
厚生労働省の様式のページによると、就業規則(変更)届に定型の様式はなく、任意の用紙に事業所の名称、事業所の所在地、使用者氏名などを書いて提出します。様式例も同じページで案内されています。令和3年4月1日以降は、使用者の押印と署名が不要になったとも書かれています。届出は電子申請の利用が案内されています。
賃金規程やパート用の規程など、別に作る規程も届出の対象です。変更した場合は、変更した箇所を届け出ます。
就業規則の周知と変更で気をつけること
周知しないと効力が生じない
就業規則は、作成して意見を聴いただけでは効力が生じません。労働基準法第106条第1項により、労働者への周知が必要です。周知の方法は、次のいずれかとされています。
- 労働者一人ひとりへの配付
- いつでも見られる場所への掲示や備付け
- 電子媒体に記録し、いつでも確認できる仕組みにすること
施行日を定めていれば、その日から効力が生じます。定めていない場合は、通常は周知された日から効力が生じると解されています。周知の義務に違反すると、30万円以下の罰金の対象になり、労働基準監督署から指導を受けることもあります。
変更するときの考え方
変更するときも、作成時と同じく過半数代表者の意見を聴き、意見書を添えて届け出ます。変更後の内容の周知も必要です。労働者に有利な変更は、この手続を経て周知すれば可能です。
労働者に不利な変更は、原則として個々の労働者の合意が必要です。例外として、変更が合理的で、周知されていれば、合意しない労働者にも及ぶ場合があります。合理的かどうかは、不利益の程度や変更の必要性などから判断されるとされています。
パート用の別の規程を作るとき
パートタイム労働者や有期雇用の労働者向けに別の規程を作る場合は、それぞれの過半数代表者にも意見を聴くよう努めることとされています(パート・有期雇用労働法第7条)。
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委員長、意見書は代表者がハンコを押すだけでいいですか?
大事なのは、意見を聴いた記録を残すことだよ。代表者の選び方も条件があったね。
掲示板に貼るだけでも周知になりますか?
いつでも見られる場所への掲示や備付けは、周知の方法のひとつとされているよ。
あとで内容を変えたくなったら、どうしますか?
作るときと同じ流れで意見を聴いて届け出て、周知するよ。不利になる変更は特に慎重にね。
まとめ:10人目を迎える前に、流れを知っておく
就業規則を作って届け出る義務は、常時10人以上の労働者を使用する事業場に課されます。人数は事業場ごとに数え、パートなども原則として含みます。流れは、人数の確認、働き方の書き出し、案づくり、意見聴取、届出、周知の6つです。
必ず書く事項は、労働時間、賃金、退職の3分野です。定める場合に書く事項は、会社の決まりに応じて加えます。届出のあとも、周知をしなければ効力は生じません。人数が増える前に流れを知っておけば、慌てずに進められます。
就業規則の内容や手続は、事業場の人数、働き方、雇用形態によって変わります。この記事は一般的な情報であり、個別の事案についての助言ではありません。作成や変更、人数の数え方、意見書や代表者の選び方については、所轄の労働基準監督署、都道府県労働局、働き方改革推進支援センター、社会保険労務士などの専門家にご相談ください。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。
参考にした公的資料
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