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選び方

代理店・フランチャイズ契約前の確認項目(手数料・期間・解約)

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ようきたな。契約書に判を押す前に、確認しとくことがぎょうさんあるんやで。先に全部聞いとき、チェック項目を順番に並べたるわ。

ハンコを押してからでは、直しようがないことも多いんやで。この記事では、代理店契約やフランチャイズ契約を結ぶ前に、手数料・期間・解約を中心に確認したい項目を整理します。2026年10月20日時点で確認した、中小小売商業振興法とその施行規則、中小企業庁の資料、公正取引委員会の指針を手がかりにしています。

まず、契約前に書面と説明を受けられる仕組みがあるかを確認する

中小企業庁が示す6つの要件(小売業・飲食を中心とした加盟店、定型約款による契約、継続的な商品の販売またはあっせん、継続的な経営指導、商標などの使用、加盟金などの徴収)に当てはまるフランチャイズは「特定連鎖化事業」とされ、本部は契約を結ぶ前に書面を交付し、説明しなければなりません(中小小売商業振興法第11条)。同じページには、特約店取引でも6要件に当てはまれば対象になるとあります。「代理店」と呼ばれる契約でも、中身によっては対象になりえます。

  • 本部(供給元)から、契約前に書面での説明があったか
  • 自分の取引が6要件に当てはまるか。当てはまるなら、開示書面の交付と説明を受けているか
  • 6要件に当てはまらない場合でも、重要事項を事前に書面で受け取れるか(中小企業庁は、事前の書面開示が望ましいとしています)
  • 「仕事を提供するので収入が得られる」といった誘い方で、商品の購入や登録料などの負担を求められていないか
  • 人を勧誘して販売組織を広げる形になっていないか

最後の2点は、特定商取引法の「業務提供誘引販売取引」「連鎖販売取引」にかかわります。消費者庁のガイドによると、前者は、業務提供利益が得られると誘い、特定負担(商品の購入、役務の対価の支払、取引料の提供)を伴う取引です。後者は、個人を販売員として勧誘し、さらにその個人に次の販売員を勧誘させる形で組織を広げる取引で、特定利益が得られると誘い、名目を問わず何らかの金銭負担を伴うものが対象です。いずれも、事業所などによらずに業務を行う個人(無店舗個人)には、法定の書面を受け取った日(連鎖販売取引では、商品の引渡しが後ならその日)から数えて20日以内のクーリング・オフ(書面または電磁的記録による解除)が認められています。自分の契約が該当するかどうかは、個別の判断になります。

おっちゃん、うちの契約が「代理店」やったら、書面の説明はなくてもええん?

そうとは限らんで。呼び名やなくて、中身が要件に当てはまるかで決まるんや。

それ、自分で判断できるもんなん?

難しいとこやな。迷ったら窓口や弁護士に聞いて、本部にも書面で質問しとき。

お金に関する確認項目:加盟金・ロイヤルティ・手数料

中小小売商業振興法施行規則(第11条)は、開示書面に少なくとも書く内容を定めています。加盟時に徴収する金銭は、金額または算定方法、性質、徴収の時期と方法、返還の有無と条件です。定期的に徴収する金銭は、算定に用いる売上や費用などの根拠を明らかにした算定方法、性質、時期、方法とされています。

公正取引委員会の指針も、加盟時の金銭やロイヤルティの額・算定方法・徴収時期などの開示が望ましいとしています。ロイヤルティの算定方法(売上総利益の定義など)を適切に開示しているかは、開示が十分かを判断する要素にも挙げられています。

  • 最初に払う金銭(加盟金、保証金、研修費、機器や備品の代金)は、それぞれ何の対価で、いくらか
  • その金銭は、どんな場合に返ってくるか。開店や事業開始に至らなかったときの扱いはどうか
  • 継続的に払う金銭(ロイヤルティ、手数料、システム利用料など)の計算式と、元になる売上や利益の定義は何か
  • 手数料を受け取る側なら、何をもって成約とするか、いつ支払われるか、返品やキャンセルのときの扱いはどうか

期間・更新・解約に関する確認項目

施行規則(第11条)は、契約の期間、更新の条件と手続、解除の要件と手続、解除によって生じる損害賠償金の額または算定方法などを、開示書面の記載事項として挙げています。公正取引委員会の指針も、契約期間、更新・解除・中途解約の条件と手続を、募集時に開示されることが望ましい事項としています。中途解約時の高額な違約金を適切に開示しているかは、ぎまん的顧客誘引にあたるかを見る判断要素のひとつです。

代理店契約については、商法に代理商の規定があります。契約の期間を定めなかったときは、2か月前までに予告して契約を解除でき、やむを得ない事由があるときはいつでも解除できると定められています(第30条)。ただし、自分の契約がこの規定の対象か、契約書の定めとどう関わるかは、弁護士などに確認が必要です。

  • 契約期間は何年か。自動更新か、更新のたびに合意が必要か
  • 更新しない場合や解約する場合、いつまでに、どんな方法で通知するか
  • 期間の途中で解約できるか。できる場合の予告期間と費用は何か
  • 違約金や損害賠償の額、または算定方法は書かれているか
  • 契約終了後、在庫、商標や屋号の使用、顧客情報、設備はどう扱われるか

縛りに関する確認項目:競業禁止・守秘・テリトリー・仕入れ

施行規則(第10条)が開示書面の事項として挙げているものの一部です。

  • 契約の期間中や終了後に、他の特定連鎖化事業への加盟禁止、類似事業への就業制限など、営業活動が禁止・制限される規定の有無と内容
  • 契約の期間中や終了後に、事業について知り得た情報の開示を禁止・制限する規定の有無と内容
  • 本部が、加盟者の店舗の周辺で同一または類似の小売業を自ら営む、または他者に営ませる旨の規定の有無と内容
  • 契約違反の場合に生じる金銭の額や算定方法などの義務の内容

代理商については、商法に、商人の許可を受けなければ自分や第三者のために商人の営業の部類に属する取引をしてはならないという規定があります(第28条)。

契約後の取引について、公正取引委員会の指針は、フランチャイズ営業を的確に実施するために必要な限度を超えて、正常な商慣習に照らして加盟者に不当な不利益を与える場合は、優越的地位の濫用にあたりうるとしています。例として、正当な理由なく本部の指定先としか取引させないこと、販売に必要な範囲を超えて仕入れさせること、契約終了後の競業禁止が商権の維持やノウハウの保護に必要な範囲を超えることなどが挙げられています。個別の条項が問題になるかは契約ごとに判断されるため、気になる条項は理由を本部に確認しましょう。

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収支の見通しと、説明の受け方

公正取引委員会の指針は、予想売上げや予想収益を示す場合、根拠ある事実(類似の環境にある既存店舗の実績など)と合理的な算定方法に基づき、その根拠を加盟希望者に示す必要があるとしています。モデル収益のように厳密な予想ではない数字は、その旨の明示が求められます。施行規則(第11条)は、立地条件が類似する加盟者の店舗の直近3事業年度の収支と、類似すると判断した根拠も、開示書面の記載内容としています。

中小企業庁の資料には、売上は控えめに、経費は多めに見積もるのが望ましいこと、個人で加盟する場合は投資額と借入額に特に注意することが書かれています。

  • 売上や収益の予想には、根拠となる事実と算定方法が書面で示されているか
  • 類似する立地の店舗の、直近3事業年度の収支が示されているか
  • 本部の概要(資本金、主要株主、直近3事業年度の貸借対照表と損益計算書)は確認できるか
  • 直近3事業年度の加盟店数の推移(新規、契約解除、更新、更新されなかった数)はどうか
  • 直近5事業年度の、本部と加盟者との間の訴訟の件数はどうか

説明の受け方も、中小企業庁の資料に出ています。説明会で契約書以外の書類に住所や氏名を書いただけで、後から違約金を請求された事例が紹介され、署名や捺印の前にその書類の性質を確認するよう呼びかけられています。また、日本フランチャイズチェーン協会の会員は、加盟希望者に7日以上の熟慮期間を設けることになっているとされています。急がされても、納得できるまで説明を受けましょう。

この点は、姉妹サイトの「在庫を持たない雑貨販売の始め方」でも、次のように説明しています。

仕入先との取り決めは、あとで食い違いが出やすい部分です。口頭で済ませず、書面やメールで残します。

出典:ポチっと雑貨店長「在庫を持たない雑貨販売の始め方」

代理店やフランチャイズの契約でも、説明会や面談で聞いた内容は書面かメールで残し、署名の前に契約書の条項と照らし合わせておくことが大切です。

おっちゃん、手数料の率が低ければ、安心してええんかな?

それだけでは決められへんで。何にかけるんか、いつ払うんか、計算のもとまで見るんや。

本部の説明が口だけやったら、どうしたらええん?

質問は書面かメールで残しとき。署名の前に、分からん点を全部つぶしておくんやで。

まとめ

契約前に確認したい点を、あらためて整理します。

  • 契約前の書面交付と説明の対象か。対象でなくても、重要事項を書面で受け取れるか
  • 最初に払うお金と継続的に払うお金の、金額または算定方法、性質、返還の条件が分かるか
  • 期間、更新、解約、違約金が書面で確認できるか
  • 競業禁止、守秘、テリトリー、仕入れの縛りが、必要な範囲に収まっているか
  • 収支の予想に根拠があるか。署名の前に、時間をかけて確認できるか

どの項目も、契約書の条項と書面の説明の両方で確かめ、分からない点は署名や押印の前に質問して、回答を書面で残してください。

契約書の条項の読み方や、自分の契約が特定連鎖化事業や特定商取引法の取引類型にあたるかどうかは、弁護士や行政書士にご相談ください。開示書面については中小企業庁や各経済産業局の商業担当の窓口、独占禁止法の観点では公正取引委員会、勧誘や契約の解除については最寄りの消費生活センターなどが相談先になります。収支や借入れに関することは、金融機関や税理士などにもご確認ください。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。

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