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手順

代理店とフランチャイズ、始めるならどちらか

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ようきたな。代理店とフランチャイズ、どっちから始めるか迷うとるんやろ。先に全部聞いとき、商材選びから最初の営業まで順番に並べたるわ。

どっちがええかは、人によってちゃうんやで。この記事では、代理店型とフランチャイズ型のどちらで始めるかを、次の5つの手順で整理します。特定の商材や業者をすすめるものではなく、2026年10月20日時点で確認できた条文と官公庁の資料から分かる範囲の解説です。

  1. 自分の条件を書き出す
  2. 代理店型かフランチャイズ型かを選ぶ
  3. 商材を絞る
  4. 契約前に書面で確認する
  5. 最初の営業を小さく始める

手順1:自分の条件を書き出す

最初にやるのは、商材探しではなく、自分の条件の整理です。公正取引委員会の指針は、フランチャイズの本部が、同種の事業を行っていた人に限らず、給与所得者など事業経験のない人も含めて加盟者を募っているとし、募集にあたっては加盟希望者の適正な判断に資する十分な情報が開示されることが望ましいとしています。経験の有無にかかわらず、判断の材料は自分でも整えておく必要があります。

  • 使えるお金:自己資金、借入れの上限、事業が軌道に乗るまでの生活費
  • 使える時間:本業と両立するのか、専念するのか
  • 経験と得意分野:営業、接客、技術など
  • 自分で決めたいこと:売値、売り方、扱う商材、屋号
  • やめる基準:ここまで赤字が続いたら止める、という金額や期間

中小企業庁の資料は、収益の予測では売上を控えめに、経費を多めに見積もるのが望ましいこと、個人で加盟する場合は投資額と借入額に特に注意することを挙げています。

この点は、姉妹サイトの「事業計画書の書き方は?融資・補助金に使う前の質問と答え」でも、次のように説明しています。

答え:思いつきの数字ではなく、計算の根拠を持って予測します。様式にも、売上高、売上原価(仕入高)、経費を計算した根拠を記入するよう書かれています。

出典:はじめて商店街「事業計画書の書き方は?融資・補助金に使う前の質問と答え」

代理店でもフランチャイズでも、本部が示す売上の数字をそのまま受け取らず、自分でも根拠を確かめて、控えめな見通しを立てておく必要があります。

手順2:代理店型かフランチャイズ型かを選ぶ

公正取引委員会の指針は、フランチャイズ・システムを、一般的には、本部が加盟者に特定の商標や商号などを使用する権利を与え、事業・経営について統一的な方法で統制、指導、援助を行い、その対価として加盟者が本部に金銭を支払う事業形態だとしています。加盟者は本部から独立した事業者です。一方、代理店型は、仕入れて売る型、商法でいう代理商のように代理や媒介をする型など、契約の中身で性格が決まります。違いは、次の観点で比べます。

  • 屋号や商標:フランチャイズは本部の商標などを使う権利を得る。代理店は契約で定める
  • 運営の自由度:フランチャイズは統一的な方法による統制・指導・援助を受ける。代理店は契約の内容による
  • 売値:再販売価格の拘束は原則として違法とされる。ただし、取引先が「単なる取次ぎ」として機能し、実質的に供給元が販売していると認められる委託販売などは、通常違法とならないとされる(公正取引委員会の流通・取引慣行の指針)
  • 契約前の法定書面:フランチャイズは、6要件に当てはまれば開示書面の交付と説明の対象。特約店取引でも6要件に当てはまれば対象になる(中小企業庁)
  • 最初のお金:加盟金や保証金、仕入れ代金、研修費など。何をいくら払うかは契約で決まる

おっちゃん、結局どっちが始めやすいん?

一概には言えんで。仕組みを借りるか、自分で決める自由を取るか、どっちを大事にするかや。

迷ったときは、何から確認したらええ?

契約前に書面をもらえるかと、お金の払い方やな。そこが見えんうちは、まだ決めんほうがええで。

手順3:商材を絞る

商材は、売れそうかどうかだけでなく、法律上・契約上の条件でも絞ります。確認の観点は次のとおりです。

  • 扱いに免許・登録・許可が要るか:たとえば宅地建物取引業法は、宅地建物の売買・貸借の代理や媒介を業として行うことを宅地建物取引業とし、免許を受けない者は営めないと定めている。保険業法は、登録を受けた者などを除き、何人も保険募集を行ってはならないとし、職業安定法は、有料の職業紹介事業に厚生労働大臣の許可を求めている
  • 買い手が個人か、事業者か:特定商取引法は、営業のために、または営業として締結する契約を、訪問販売・通信販売・電話勧誘販売の規定の適用除外としている(第26条)。買い手が消費者かどうかで、守るルールが変わる
  • 売れ残り・返品・代金回収のリスクを誰が負うか:公正取引委員会の指針は、委託販売の例で、受託者が売れ残りなどの危険を負わず、取引が委託者の危険負担と計算で行われているかを見ている
  • 「仕事を提供するので収入が得られる」「人を誘えば収入になる」といった誘い方になっていないか:特定商取引法の業務提供誘引販売取引や連鎖販売取引にあたる場合は、書面の交付やクーリング・オフなどのルールがある

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手順4:契約前に書面で確認する

フランチャイズで特定連鎖化事業にあたる場合、本部は契約前に、加盟時の金銭、商品の販売条件、経営の指導、商標、契約の期間・更新・解除などを記載した書面を交付し、説明しなければなりません(中小小売商業振興法第11条)。施行規則は、本部の概要、直近3事業年度の貸借対照表と損益計算書、加盟店数の推移、類似する立地の店舗の収支、直近5事業年度の訴訟の件数、契約終了後の競業禁止の有無なども、記載事項に挙げています。6要件に当てはまらない場合でも、重要事項は事前に書面で開示されることが望ましいとされています。

代理店契約では、手数料の条件、期間、解約、競業の禁止などを契約書で確かめます。商法には、代理商が許可なく商人の営業の部類に属する取引をしてはならないとする規定(第28条)や、期間を定めなかったときは2か月前までの予告で解除できるとする規定(第30条)があります。自分の契約が代理商にあたるかどうかは、弁護士などに確認してください。

業務提供誘引販売取引や連鎖販売取引にあたる場合、事業所などによらずに業務を行う個人には、法定の書面を受け取った日から数えて20日以内のクーリング・オフが認められています(連鎖販売取引では、商品の引渡しが後ならその日から)。署名や押印の前に、書類の性質を確認し、分からない点を質問して回答を残しておきます。

手順5:最初の営業を小さく始める

契約を結んだ後は、いきなり広げず、少数の相手で試します。

  • 契約書と資料で、自分が説明してよい範囲(価格、条件、できること)を確かめる
  • 見込み先を少数リストにする。法人・事業者と個人は分けて整理する
  • 少数に提案し、断られた理由を記録する
  • 記録をもとに、対象、説明、条件を見直す
  • 権限のない約束はしない(代理の場合、権限の範囲内の意思表示が本人に効力を生じると民法に定めがある。第99条)

個人に訪問や電話で勧誘する場合は、特定商取引法の訪問販売や電話勧誘販売の規定が関わります。消費者庁のガイドによると、事業者には勧誘の開始前に事業者名や勧誘目的を告げる義務があり、価格や支払条件などについて事実と違う説明をすることや、故意に告げないことは禁止されています。広告では、重要事項の表示が義務づけられ、虚偽・誇大な広告が禁止されています。訪問販売と電話勧誘販売には、書面を受け取った日から8日以内のクーリング・オフもあります。どの立場の人にどの義務がかかるかは取引の形で変わるため、個人を相手にする営業は、始める前に弁護士や消費者庁の窓口で確認してください。

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おっちゃん、最初の営業で気をつけることは?

自分が説明してええ範囲を、契約書で確かめることやな。約束できんことは言わんことや。

売り込み先が個人やと、何か変わるん?

変わるで。訪問や電話の勧誘には守るルールがあるんや。個人か事業者かを先に見分けとき。

まとめ

代理店とフランチャイズのどちらで始めるかは、次の順番で考えると整理できます。

  • 手順1:お金、時間、経験、決めたいこと、やめる基準を書き出す
  • 手順2:屋号、運営の自由度、売値、法定書面の有無で、形を比べる
  • 手順3:免許・許可、買い手の種類、リスクの負担、誘い方で、商材を絞る
  • 手順4:契約前に書面で、お金・期間・解約・縛りを確かめる
  • 手順5:少数の相手で試し、記録して見直す

どちらが向いているかは、人と商材によって変わります。決める前に、書面での説明と、専門家や窓口への相談の機会を作ってください。

契約書の内容や、自分の契約が特定連鎖化事業、代理商、特定商取引法の取引類型などにあたるかどうかは、弁護士や行政書士にご相談ください。取り扱う商材に免許・登録・許可が関わる場合は、その所管の窓口にご確認ください。フランチャイズの開示書面については中小企業庁や各経済産業局の商業担当の窓口、独占禁止法については公正取引委員会、勧誘や契約の解除については最寄りの消費生活センターなどが相談先になります。資金計画や借入れについては、金融機関や税理士などにもご確認ください。最終的な判断は専門家や所管の窓口にご確認ください。

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